古来より変わりやすいものの例えとして「女心と秋の空」なんてことわざもあるわけですが、実際のところ「女心」については無駄に歳だけ食ってきた筆者も未だに理解できたためしがありません。
ならばそんな女心を漫画で学んでしまおう! ……ということで、今回は電子貸本サービス「Renta!」より、女の子のことがわかる(かもしれない)漫画作品をいくつかご紹介していきたいと思います。もちろん単純に漫画としての面白さもお墨付き! 女性にもオススメできる作品ばかりですよ。
女子高生
あらゆる年代の女性の中でも僕がトップクラスに理解できないお年頃、それが「女子高生」です。いやもちろん僕にも高校生だった時期があり、クラスには女子高生がいたはずなのですが、残念なことに接点がまったくなかったため何一つわからないまま大人になってしまいました。
本作「女子高生」は、そんな女子高生の中でもとりわけ未知の生命体である「女子校の女子高生」の日常をコメディタッチで描き出した漫画作品。"中途半端なお嬢様学校『咲女』"を舞台に、主人公・絵里子を中心にした"バカ軍団"がドタバタ劇を繰り広げます。
で、女子高生の生態を存じ上げない筆者がこんなことをいうのも何なのですが、とにかくこの漫画、"リアル"なのです。もっとはっきり言うと、女子校に対する男の幻想を見事にぶち壊してくれるのです。
たとえばこういうイメージ。
『お姉様……髪にジンチョウゲが……』 『あら、気づかなかったわ。ありがとう、幸恵』 『は、はい(トクン…)』
……シャラップ!
まあさすがに今どきここまでの勘違いをしている人はいないと思いますけど、実際のところ"男性がいない"という状況下においては、女子高生はどうやら僕らが思っている以上にズボラになる生き物らしいのです。そういう"あまり外には出ていない女子校のリアルライフ"がとにかく面白すぎる!
その他、文化祭や修学旅行、遠足から恋愛に至るまで、女子高生の気になる実情をパワフルに描き出すギャグ漫画「女子高生」。男性はもちろん、女性も「あるある!」と爆笑しながら読めること間違いなしの逸品です。
ちなみに一応男性向けということでパンチラや入浴シーンみたいなちょいエロ要素もありますが、ギャグ成分が強いのであまりエロさは感じません。なので、そういうのが苦手な方にもオススメですよ!
こどものじかん
先ほどの女子高生からさらに年代を遡って、今度は「小学生の女の子」と「新任教師」が主役の物語。小学3年生の九重りんを始めとする問題児だらけのクラスを受け持った新任教師の青木先生は、同僚や上司に支えられながら少しずつ「先生」として成長していきます。
「女子高生」では完全に生徒が主役でしたが、本作は先生と生徒、大人とこども、それぞれの立場から日常のちょっとした出来事や問題などをコメディタッチで、しかし丁寧に描いています。ジャンルとしてはいわゆる「萌え漫画」に属するのだろうとは思いますが、登場キャラの心理描写がかなりしっかりしており、教育現場が抱えるリアルな問題に真っ向から取り組むなど、これはもう「教育漫画」と呼んで差し支えない内容なのではないかと思います。
一方で萌え漫画ならではのエロ描写も頻繁に出てくるので、そういうのがどうしてもダメな方にはオススメできませんが、しかしこれはぜひ男女問わず読んでいただきたい秀作です。
妄想少女オタク系
最後は女子高生……なのですが、ヤオイ好きの腐女子である浅井留美が主人公のラブコメ漫画「妄想少女オタク系」をご紹介。
ごく普通の男子高校生・阿部隆弘はひょんなことから留美に恋をして、何とか思いを告げることに成功。ところが妄想少女である留美は、阿部と阿倍の親友の千葉俊介がデキていると信じて疑わないというまさかの展開に! 一般男子と腐女子という組み合わせのラブコメで、多少強引ながらもぐいぐい引き込まれるのはやっぱりキャラクターがそれだけ魅力的だからでしょう。
留美と阿部の他にも親友の千葉や腹黒腐女子の松井曜子など、周囲の人間がそれぞれに個性的で、主人公が腐女子であるという点以外はまさに王道ラブコメならではの面白さが溢れています。
テンポの良いストーリーと、キレのあるギャグ、腐女子であれば共感すること間違いなしのネタも満載で、万人にオススメできる作品となっています。