女優の吉高由里子が3日、東京・新宿バルト9で行われた映画『カメリア』の舞台あいさつに出席した。

左から、行定勲監督、吉高由里子、ソル・ギョング 拡大画像を見る

『カメリア』は、2010年に韓国で行われた第15回釜山国際映画祭のクロージング作品として製作されたもので、釜山が舞台の"愛"をテーマに、タイ・日本・韓国の3人の監督が過去・現在・未来と時空を越えた3話のオムニバスで綴ったもの。日本からは、行定勲監督が選ばれ、映画をこよなく愛する昔気質の撮影監督(ソル・ギョング)が、かもめという不思議な少女(吉高由里子)と出会い、ほのかな恋心を抱くファンタジー『Kamome』を製作した。

舞台あいさつには、主演の吉高、ソル・ギョング、行定監督が出席し、吉高は「みなさんにソルさんを紹介したかった。久しぶりでうれしいです。これから一緒にご飯を食べに行って、ハングルを教えてもらいます」と久々の再会に喜んだ。行定監督も「韓国映画で好きなのが『オアシス』だったので、ソルさんと仕事が出来て幸運だった。映画人として学ぶことが多かったですね」と話し、同い年であるソル・ギョングに刺激を受けたようだ。

主演の2人はお互いの印象について、ソル・ギョングが「由里子さんは子供のよう。最初は中学生かと思ったけど、演技をすると成熟した女性でした。彼女は、いつも現場をかき回しているような存在で、別れのときはスタッフもみんな泣いてました。掃除機のような凄まじい吸引力を持つ女優です」と吉高について話すと、吉高は「ギョングさんは、いつもナチュラルで、時計の秒針がないような人。一緒にいるとお湯に浸かったような気分になる。心から引っ張られるような引力があって、安心感がある」と独特の言い回しで称賛しながらも、「ビンの冠をスプーンで空けれるんですよ! 私も教えてもらって出来るようになったので、ビンを空けるときは私に頼んでくださいね。でも、カップラーメンにお湯を入れずに丸かじりする人を初めて見ました」と話し、会場の笑いを誘った。

また、作品についてはそれぞれ、「最近の恋はインスタント的。この作品は、ラブストーリーだけど、名残惜しさや過ぎたものをいとしく思うような恋だと思う」(ソル・ギョング)、「掴もうとしたら何もないような、風みたいな作品。今が過去になってしまうような。ソルさんもすばらしかったし、行定監督も持っていますなぁ(笑)。上手に料理して頂きました」(吉高)とPRすると行定監督は「こんなこと言う女優いるか!?」と言いながらも、「2人が良いこと言うから何も言うことない。大切な2人に出会えました」と、吉高とギョングを絶賛していた。

映画『カメリア』は、10月22日から新宿バルト9ほか全国で公開予定。