米Adobe Systemsは10月3日(現地時間)、タブレット用の本格的なクリエイティブアプリ「Adobe Touch Apps」を発表した。同社の主力製品であるPhotoshopのタッチ版を含む6製品で構成される。Touch Appsで作成した作品やテーマは、同時に発表されたクラウドサービス「Adobe Creative Cloud」を通じてAdobe Creative Suiteと共有できる。

  • Adobe Photoshop Touch:レイヤー、選択ツール、補正、フィルターなど、Photoshopのコア機能を備えた画像編集アプリ。PhotoshopのRefine Edgeテクノロジ、タブレット向けに開発されたScribble Selectionツールなどによって、指先を使ったシンプルなジェスチャーでスムースに編集作業を進められる。Google SearchやFacebookが統合されており、アプリ内から簡単に画像検索や共有を行える。

  • Adobe Collage:画像、ドローイング、テキストを組み合わせてコラージュを作成するアプリ。PDF、PSD、AIファイルのインポートが可能。ドローイング用に4種類のペンが用意されている。

Adobe Photoshop Touch

Adobe Collage

  • Adobe Debut:Photoshop、InDesign、IllustratorのファイルをCreative Cloudから取得してタブレットで表示する。クライアントへのプレゼンテーションに利用できるアプリ。ペンツールでメモやドローイングを書き加えて、フィードバックを記録可能。

  • Adobe Ideas:タッチ操作で直感的に描けるベクター・ベースのドローイング・ツール。なめらかに動作するズーム機能を使って細部まで描き込め、レイヤーでドローイングや画像を分割してコントロールできる。

Adobe Debut

Adobe Ideas

  • Adobe Kuler:カラーテーマ(配色パターン)を作成・共有できるKulerのタブレット版。写真からカラーテーマを作成したり、オンラインコミュニティで公開されているKulerテーマをブラウズして利用できる。

  • Adobe Proto:Webサイトやモバイルアプリのデザインアイディアを伝えるための、インタラクティブなワイヤーフレームやプロトタイプをタブレット上で開発できる。ワイヤーフレーム/プロトタイプは、HTML、CSS、JavaScriptでエクスポートできるので、WebKitブラウザを用いて簡単にデザインや動作を確認してもらえる。

Adobe Kuler

Adobe Proto

Adobe Touch Appsは、今年11月にAndroid版(要件:Android 3.1)が登場する。さらにiOS版についても、2012年前半に発売時期を発表する予定(Adobe IdeasはiPad向けに発売済み)。発売直後しばらくは、各アプリ9.99ドルの特別価格で提供される。