中国移動は、中国・北京で2011年9月26日から30日まで開催された中国最大の通信関連イベント「PT/EXPO COMM China 2011」で、TD-LTEのライブデモや開発中の端末の展示を行っていた。

TD-LTEのデモは下り80Mbps

中国移動は、最新のサービスを中心とした展示を行っていた。最も注力していたのがTD-LTE関連の展示だ。一方で同社が推進する3G方式、TD-SCDMA関連の展示は一切無く、3Gの普及を待たずに4G化を一気に進める意向をアピールしていた。ソフトバンクが今年からTD-LTE互換の4Gサービスを開始するが、中国移動も年明けには一部地域からサービスを開始する予定とのこと。

中国移動ブース

TD-LTEを大きくアピール

TD-LTEのライブデモでは会場内の数箇所に設置されたカメラを使い、HDカメラからの動画を配信していた。このほか、映画やTVなどのストリーミング放送も行われていた。ノートPCに接続したHuawei製のモデムを使った速度テストでは、展示会場内の好条件下とはいえ下り70~80Mbpsを出していた。

会場内のTD-LTEネットワークを使った接続デモ

下りの平均速度は70Mbps前後

タブレットやルーターなどTD-LTE端末も

またTD-LTE対応の端末も約10機種が展示されていた。中でも注目は台湾のQuanta Computerによる10インチタブレット端末。Qualcomm製のTD-LTEチップを搭載し2.3GHz及び2.6GHzのデュアルバンドに対応する。CPUはNvidia Tegra2 1.2GHz、ディスプレイ解像度は1280×800ピクセル、カメラは5メガピクセルのものを内蔵。OSはAndroid 3.2の予定。サイズは274×172×12.95m・700gと、このクラスでは一般的なもの。製品化や発売時期は現時点では未定とのこと。

またUSBモデムはHuaweiやZTE、フランスSequens製のもののほか、メーカー名非公開の端末が展示されていた。Wi-Fiルータータイプも展示されていたものの詳細は不明とのこと。なおこれらの製品は参考出品であり、TD-LTEサービス開始時にはこのままの製品で市場に投入するかどうかは決まっていないとのことだった。

TD-LTE対応端末。一部製品はモックアップ

Quanta製の10インチタブレット

ZTE(左)とHuawei(右)のモデム。HuaweiはPCデモで使われていた製品

ZTEのモデムもその場で動作デモが行われていた。TD/FDD両方式に対応する

Sequensのモデムなど海外製の製品も

Wi-Fiルーターなどはメーカー名非公開