クオリティーの高いドキュメンタリー番組を毎月数多く放送している歴史エンタテインメント専門のCS放送局ヒストリーチャンネルでは現在、「地球・宇宙探査プロジェクト」と題し、地球の誕生や日本の宇宙開発などをテーマとした総計271時間に及ぶ番組を大特集している。宇宙ファンはもちろんのこと、興味をひくプログラムが目白押しの中、オススメのラインナップを紹介していこう。
逆境にも負けず宇宙に挑み続ける人々の歴史
『日本宇宙開発史~挑み続けた男たち~』10月2日(日)ほか放送
敗戦後、マイナスからのスタートだったにもかかわらず、あふれる情熱と独自のスタンスで今日までチャレンジを続けてきた日本の宇宙開発。それは1台の小さなペンシルロケットから始まった。JAXA宇宙科学研究所名誉教授・的川泰宣氏をはじめとする歴代開発者へのインタビューを中心に、貴重な当時の映像や写真、関係者の証言を交えながら、日本のロケット事業に心血を注いできた彼らのアツい戦いの歴史を時任三郎のナレーションと共に紹介していく。度重なる失敗にも挫けず、コツコツと着実に努力を積み重ねてきた彼らの歩みは、見る者に静かな感動を呼び起こすと共に「明日から自分も頑張ろう」と奮起させてくれる珠玉の人間ドラマでもある。
上空600kmの神秘と奇跡に酔いしれる
『ハッブル望遠鏡でのぞく宇宙の神秘』10月6日(木)、7日(金)放送
1990年にNASAによって打ち上げられ、人類の宇宙研究史上、最も輝かしい業績の一つであると言われているハッブル宇宙望遠鏡。惑星や星雲、ブラックホールなど、上空600kmの軌道上から映し出される、大気の影響を受けない「宇宙」そのものの姿は、見ているだけで時間の経つことを忘れてしまうほどの鮮やかさだ。日常の慌ただしさからしばし離れ、2夜連続全6話から構成される深遠かつ壮大な宇宙の神秘に酔いしれるのも悪くない。
話題の「はやぶさ」のすべてをチェック!
昨年6月に60億kmの旅から無事帰還し、現在、映画などでも話題となっている小惑星探索機「はやぶさ」。その「はやぶさ」の未公開となる大気圏再突入映像が見られる『おかえりなさい はやぶさ』(10月1日ほか放送)をはじめ、その運用ならびに運行に尽力した科学者・技術者に焦点を当てた『「はやぶさ」の大いなる挑戦!~世界初の小惑星サンプルリターン~』(10月1日ほか放送)は、「はやぶさ」のすべてを知ることが出来るまたとない機会だ。さらに、日本オリジナル制作の『日本発! 宇宙プロジェクト最前線』(10月2日ほか放送)では「はやぶさ」はもちろん「ひので」「IKAROS」といった人工衛星や探査機などの日本発の宇宙プロジェクトを貴重な映像と共に紹介する。
充実ラインナップで宇宙の魅力を堪能
まだまだそのほかにもオススメはたくさん。元宇宙飛行士が自らの体験を語る感動のドキュメンタリー映画『ザ・ムーン』(10月2日ほか放送)、最新データと共に惑星移住の可能性を探る『惑星への旅~移住はできるか!?~』(10月2日ほか放送)、X線天文衛星「あすか」による貴重映像満載の『X線で輝く灼熱の宇宙』(10月7日ほか放送)、電波天文衛星「はるか」などの観測データを元にした『3万kmの瞳-宇宙電波望遠鏡で銀河ブラックホールに迫る-』(10月7日ほか放送)など、宇宙の魅力をさまざまな角度からじっくり堪能できるラインナップが勢ぞろいだ。
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普段の生活に追われていると「宇宙」のことを考える機会はなかなかないかもしれないが、深まりゆく秋の夜長、ヒストリーチャンネルが自信を持ってお届けするこれらのプログラムを見ながら神秘とロマンに包まれた世界に想いを馳せてはいかがだろう。