ZTEは、中国最大の通信関連イベント「PT/EXPO COMM China 2011」でスマートフォンとタブレットを中心とした展示を展開。開発中モデルを含む多数の新製品を出展していた。
ZTEブースにはスマートフォンやタブレット端末が約20機種展示された。ハイエンドクラスの製品も多く、LTEスマートフォンは今回の展示会で初めて公開されたもので、FDD-LTE及びTD-LTEに対応した製品が展示されていた。
LTE対応スマートフォンとタブレット
「Arthur」はFDD-LTEとCDMA2000の両方式をシームレスに利用可能な製品。デュアルコア1.2GHzのCPU、4.3インチWVGAの大型ディスプレイを搭載するハイエンドモデルで、バッテリーは1780mAの大容量タイプを採用。通信方式からアメリカ市場向けの製品と考えられるが、現時点では市場へ投入するスケジュールは未定とのこと。
またTD-LTE方式に対応したスマートフォン「V2」も展示されていた。こちらはTD-LTEと中国移動が導入中の3G方式TD-SCDMA、そしてGSMに対応する。TD-LTEは1.9/2.3/2.6GHzのトライバンド対応、TD方式とGSM方式はデュアルスタンドバイが可能だ。ディスプレイは3.5インチながら解像度はWVGA、カメラは5メガピクセルを搭載する。TD-SCDMA対応のため中国移動専用機で、海外での販売は予定されていない。
そしてLTE対応のタブレット「V66」はFDD-LTEとCDMA2000Oに対応する7インチモデル。OSはAndroid 3.2、CPUは1.2GHzのデュアルコア。なお同じスペックで10インチモデルの「V68」も用意されるとのことだがいずれも市場への投入時期は決まっていない。
LTE製品は他にUSBモデムなども展示されていた。MF821はオーストラリアなどで発売済みのFDD-LTE対応モデム。またMF880はTD-LTE 2300/2600MHzとFDD-LTE 2600MHzの両LTE方式に対応した製品で、こちらはまだ未発売。そしてFDD-LTE対応のMF28Dは無線LANと有線LANコネクタを4ポート内蔵した家庭用のルーター。VoIPの利用にも対応しているとのこと。
Mangoやバリエーションに富むスマートフォンも
この他にも特徴的なスマートフォンが展示されていた。「Tania」は大手メーカー以外では珍しいOSにWindows Phone 7 Mangoを採用した端末。1GHzのCPU、4.3インチWVGAディスプレイ、5メガピクセルカメラを搭載し、HSPA/GSMに対応する。製品の発売時期については未定だが、今後Android以外のOS製品をラインナップに加えていくことも検討しているとのこと。
また4.3インチWVGAディスプレイを搭載する「Atrial」は通信事業者向けにOEM提供予定のハイエンドスマートフォン。剛性のあるボディーの「Motion」はIP54相当の防水防塵耐衝撃性を備えた端末で、ディスプレイは3.2インチWVGA。カジュアルなデザインのStyle Qは2.8インチQVGAディスプレイ下にQWERTYキーボードを備える。これらの製品はいずれもHSPA/GSM方式に対応。さらにはTD-SCDMA対応の上位モデルとなる「U960」は、1GHz CPUと4.3インチWVGAディスプレイを備えている。
タブレットは10インチモデルも積極的な展開をする予定で、「Light Tab 3s」はHSPA/GSM対応、ディスプレイ解像度はWXGA。スタンドにもなるクレードルはUSBやHDMI出力ポートなどを備えており、キーボードや外部ストレージなどの接続も可能とのこと。また「US」という開発名のタブレットはNFCに対応したW-CDMAモデル。なおNFC関連では開発中のスマートフォン「Me」も展示されていた。
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