データ通信端末やスマートフォン、タブレットなどの普及により、外出先で仕事のメールや資料を確認したり、通勤中などの合間の時間に動画コンテンツや電子書籍を楽しむ機会も増えてきている。だが、キャリアが提供する3G通信の速度に不満を感じているユーザーは多い。また、興味を持ったタブレット端末がWi-Fiのみの対応で3G通信は利用できないモデルだった――ということもあるだろう。そんなユーザーにぴったりなのが、高速通信に対応するモバイルWi-Fiルータ。その中でも、イー・モバイルのPocket WiFi「GP02」(ファーウェイ製)がオススメだ。
GP02は、イー・モバイルが提供する下り最大42Mbps/上り最大5.8Mbpsの高速モバイルデータ通信サービス「EMOBILE G4」に対応したモバイルWi-Fiルータ。発売直後から、店頭では品切れ状態、イー・モバイル オンラインストアでの申し込み受付も一時的に停止していた。
そんな人気端末のGP02の実際に使ってみたので紹介しよう。端末のスペックや搭載機能、どんな使い方ができるかなどを詳しく解説する。
Pocket WiFi「GP02」とは?
Pocket WiFiは、イー・モバイルが提供するファーウェイ製のモバイルWi-Fiルータのブランド名。従来のデータ通信端末がUSBなどでPCに接続して使うものであったのに対し、同シリーズは、Wi-Fi接続によるデータ通信が利用可能。Wi-Fiで接続するため、PCやスマートフォンなど複数の端末から同時に接続できるというのが最大の特徴だ。
2009年の初代Pocket WiFi「D25HW」の登場以降、次々に受信速度や機能を向上した新モデルを提供しており、「モバイルWi-Fiルータといえば、Pocket WiFi」というイメージを持っている人も多いと思う。D25HWも今回紹介するGP02とおなじくファーウェイ製。ファーウェイはD25HWからGP02まで、イー・モバイルが提供する、すべてのPocket WiFiを製造している。
GP02は、Pocket WiFiで初めてイー・モバイルが提供する下り最大42Mbps/上り最大5.8Mbpsの高速モバイルデータ通信サービス「EMOBILE G4」に対応したモデルだ。
寸法・重量は約102(H)×56(W)×15.5(D)mm・約110g。手のひらサイズの軽量なモバイルWi-Fiルータであり、荷物になることなく手軽に持ち運ぶことができる。連続通信時間は約4.5時間、連続待受時間は約140時間となっている。無線LAN規格のIEEE802.11b/g/nに対応し、暗号化方式ではWEP 128/64bit以外にWPA2-PSK、WPA-PSKもサポートしている。そのほか、microSD/SDHCカードのスロットを搭載し、microSD/SDHCカードを装着すれば、USBメモリやNASとして使用できる。
Wi-Fi対応機器を同時に接続できる台数は最大5台。ノートPCやモバイルPCはもちろん、スマートフォンやタブレット、ゲーム機などWi-Fiに対応するさまざまな端末を接続してインターネットを利用できる。
端末本体のカラーはブラック。表面にはディスプレイが設置されており、電波強度やバッテリー残量を確認することが可能だ。
高速通信サービス「EMOBILE G4」とは?
次にGP02が対応する高速通信サービス「EMOBILE G4」について解説しておく。EMOBILE G4は、2010年11月にスタートした高速モバイルデータ通信サービスで、通信方式に「DC-HSDPA」を採用。通信速度は下り最大42Mbps/上り最大5.8Mbpsとなっている(エリアによっては下り最大21Mbps、上り最大1.4または2.0Mbps)。
関東、東海、関西、北海道、九州の一部の主要都市から提供が開始され、2011年3月末時点でEMOBILE G4利用エリアの全国の人口カバー率は約40%。EMOBILE G4利用エリア外では、従来のW-CDMA方式の3G通信をサポートしており、下り最大7.2Mbps(エリアにより下り最大3.6Mbps)、上り384kbpsの通信が可能だ。3G通信を含めると全国の人口カバー率は90%超となり、全国の主要地下鉄の全線全駅で利用可能だ。
料金プランは、2年契約で定額制の「EMOBILE G4 データプラン にねんS」の場合で、月額5,580円。2012年5月6日まで実施している「高速モバイルキャンペーン」を利用すると、最大25カ月間の月額料金が3,880円で使い放題となる。月によって利用量にバラつきがあるユーザー向けの、2段階定額制「EMOBILE G4 スーパーライトデータプラン」もあり、データ通信をあまり使わなかった月の料金を安く抑えることも可能だ。
ちなみにPocket WiFiは、マーケティングサービスを提供するGfKグループが全国有力家電量販店の販売実績から算出した調査結果「GfK Japan Certified」のデータ通信カード・端末カテゴリで、2008年から3年連続年間シェアNo.1に選ばれている。