今年春にデビューしたばかりの加Research In Motion (RIM)のタブレット製品「BlackBerry PlayBook」だが、リリース半年を経て200ドル近い大幅割引きでの販売が行われている事例が報告されている。Boy Genius Report (BGR)によれば、これはRIM自体が希望小売価格を引き下げたものではないと前置きしながらも、店頭での値引きとキャッシュバックを組み合わせて、本来499ドルの16GBモデルが250~300ドル程度の価格で販売されているという。
RIMのPlayBookは今年4月、Wi-Fi対応の16GB、32GB、64GBの3モデルで市場デビューした。価格はそれぞれ499ドル、599ドル、699ドルで、AppleのiPadとほぼ同等の値付けが行われている。だがRIMが同社第2四半期決算で20万台のPlayBook出荷台数を報告するのに前後して、同製品の店頭での値下げ報告が相次ぐようになった。BGRでは、カナダの通信キャリアRogersの従業員が250ドルでPlayBookを購入可能なプログラムが提供されていることを報告しているほか、StaplesやOffice Depotといった文房具チェーンが店頭での100ドル割引きと、「mail-in rebate」と呼ばれる方式のキャッシュバックプログラムを組み合わせて希望小売価格から計200ドルの割引きを行っていると伝えている。またBest Buyでは期間限定ながら、店頭割引きに加え、同店舗の100ドル商品券を手渡すことで、mail-in rebateよりも簡単にキャッシュバックが受けられるサービスでセールスを展開しているという。またWalmartでは、16GBモデル限定で250ドルでの販売を行っているケースも報告されているとし、発売半年を経て半額程度まで販売価格が下がってきたことがわかる。
BGRでは同記事の公開後にRIMから届いた声明文を掲載しており、それによれば、一連の値下げはRIMが希望小売価格引き下げを依頼したものではなく、小売り各社の判断で行われたものであること。また年末のホリデーシーズン商戦まで続く可能性があるものであるという。販売減速に対する施策ではないかとの懸念に対しては、一連のキャンペーンを通して販売台数増が見込まれること、また間もなく登場するBlackBerry PlayBook OS 2.0のアップデートで機能強化が行われることで、プラットフォームの基盤がより強固になることを挙げ、今後数ヶ月の推移を見守ってほしいとしている。