歌舞伎俳優の市川海老蔵が26日、東京・丸の内ピカデリーで行われた主演映画『一命』(10月15日公開 三池崇史監督)の完成披露試写会に出席した。

映画『一命』の完成披露試写会に出席した市川海老蔵 拡大画像を見る

約900人のファンが集まったレッドカーペットでは「成田屋!」、「(市川海老蔵)11代目!」という呼び掛けに笑顔を見せた海老蔵だが、その直後に行われた舞台あいさつの冒頭で「私事ですが、ご心配をお掛けして申し訳ごさいませんでした」と飲酒が原因で暴行事件まで発展し、無期限謹慎となったことを陳謝。「たくさんの方からご叱咤や声援をいただきました。新たな気持ちで精進して参ります」と新たな決意を示した。

映画については「映画はあまり経験がありませんが、スタッフが三池さんに絶対の信頼を置いているところが印象的。その中で僕が参加できてうれしいです」と笑顔だった。また、命を掛けて守るというテーマを描いている本作にちなみ、「命を掛けて守るものは?」という質問には、「家族と歌舞伎ですね」と回答し、拍手を浴びた。一方、満島は「生まれながらに持っている本能は命を掛けて守りたいですね。お芝居の時も自分としても」と話していた。

左から、満島ひかり、瑛太、市川海老蔵、三池崇史監督

同作は、1958年に発行された滝口康彦の小説『異聞浪人記』が原作。生活に困った浪人が大名屋敷を訪れて切腹を申し出ることで仕官や金子を得ようとする狂言切腹が流行っていた江戸時代初期。井伊家を訪ねた老人、津雲半四郎(市川海老蔵)は、井伊家の家老、斎藤勘解由(役者広司)に切腹を申し出て、介錯人を指名する。だが、介錯人は出仕しておらず、思いもよらぬ事態が起きる。映画『一命』は、10月15日より公開。