小田急電鉄は22日、通勤型電車3000形にラッピングを施した特別電車「小田急F-Train」について、9月30日でラッピング装飾を終了すると発表した。
「小田急F-Train」は、小田急線の登戸駅と向ヶ丘遊園駅を最寄り駅とする「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」のオープンを記念し、今年8月3日より小田急全線での運行を開始した(同電車の詳細は本誌記事参照)。
車両内外には、『ドラえもん』『パーマン』『キテレツ大百科』をはじめ、藤子・F・不二雄作品のキャラクターがあしらわれ、親子連れを中心に、同電車の前で記念撮影する姿も見られた。
今回の小田急電鉄の発表によれば、「車体へのラッピング装飾は車両塗装の変更であり、広告には該当しない」との認識だったが、「小田急F-Train」の運行を開始した後、「東京都より、東京都屋外広告物条例に抵触しているとの指摘を受けた」とのこと。あらためて確認を行ったところ、同電車のラッピング装飾は広告物にあたることが判明。広告物の面積が基準を超えていたこと、許可申請を実施しなかったことが条例に抵触することから、今月末をもってラッピング装飾を終了することになった。
「東京都屋外広告物条例への認識不足によって、このような事態を招いたことを誠に申し訳なく、関係の皆様に多大なるご迷惑をおかけいたしますことを、深くお詫び申し上げます」と小田急電鉄は謝罪している。
「小田急F-Train」は10月1日以降、通常の車両デザインに戻される。なお、ラッピングの終了後も、車内の装飾については継続するとのこと。