ダイソンは20日、2010年通期の売上高、営業利益を発表した。営業利益は2億600万ポンド(約312億円)の黒字、売上高は8億8700万ポンド(約1,064億円)となり、過去最高の営業利益を記録した。
ダイソンの過去3年間の売上高と営業利益
年 | 売上高 | 営業利益 |
---|---|---|
2008 | 6億2,800万ポンド | 9,000万ポンド |
2009 | 7億7,000万ポンド | 1億9,000万ポンド |
2010 | 8億8700万ポンド | 2億600万ポンド |
同社は昨年、ダイソンオンラインストアでも販売中の「ダイソンAir Multiplier AMO2 タワーファン」「ダイソンAir Multiplier AMO3 フロアーファン」「ダイソンカーボンファイバーDC26」など、6種類の新製品を発表している。
エアマルチプライアーは2009年の発売開始後、初の通年での売上げを計上し、収益の押上げに貢献した。掃除機の売上げは引き続き堅調で、アメリカでは大幅な売上げ増を記録したという。
海外展開も拡大しており、昨年は新たに7カ国で同社商品の販売を開始。販売国は合計52カ国となり、2000年(当時の販売国は22カ国)以降の10年間で30カ国も増加した。積極的な技術革新と海外展開が、ダイソンの成長を後押ししていることがうかがえた。
同社が過去最高益を記録したことを受け、ダイソンCEO、マーティン・マコート氏は、「厳しい景気の低迷をよそに、2010年は記録破りの1年となりました。販売を展開する地域も大幅に拡大しましたが、業績が順調に推移しているのは、エンジニアや彼らの聡明なアイデアを信頼し、資金を投じた結果だと言えます」とコメント。
また、イギリス・マルムズベリーの研究開発センターのエンジニアを700名へ増員する予定があり、昨年はイギリスで200名のエンジニアを採用するなど、将来へ向けた技術投資も行っている。創業者のジェームズ・ダイソン氏は、「彼らは、5年先、10年先を見据えた新しい技術の開発に取り組んでいます。そして生み出された利益はダイソンにとって最も重要な研究開発に再び投入されるのです」と述べている。