ソニーは13日、「ウォークマン」のフラッグシップモデル「Z1000」シリーズを発表した。ウォークマン初のAndroid OS搭載モデルとなっている。発売は12月10日。価格はオープンで、推定市場価格は64GBメモリ搭載の「NW-Z1070」が43,000円前後、32GBメモリの「NW-Z1060」が33,000円前後、16GBメモリの「NW-Z1050」が28,000円前後。
「Z1000」シリーズはウォークマンとして初めて、Android OS(バージョン2.3)を採用するモデル。Android OSを採用するメディアプレーヤーはこのところ数多くリリースされているが、いずれも情報端末という色彩が強く、音質的に満足できる製品は少ない。この点、「Z1000」シリーズは音質のキーとなるアンプに、同日発表された「A860」シリーズと同様に、新開発の「S-Master MX」を採用。従来のS-Masterに比べてノイズの少ない音を再現する。
本機は、デジタルノイズキャンセリングシステムや、非可逆圧縮の際に失われる高域成分などを補間する「DSEE」、チャンネルセパレーションを改善する「クリアステレオ」、低域の歪みを低減する「クリアベース」なども搭載。拡張性・多用途性の高いAndroid端末に、同社がウォークマン開発で従来から培ってきた高音質技術をフル実装した製品だ。
また、メディアプレーヤーでは、Android OSを採用していても「Androidマーケット」からのダウンロードに対応していない製品も多いが、「Z1000」シリーズではAndroidマーケットを利用できる。さらに、Android標準のものだけでなく、ウォークマン独自の音楽プレーヤーアプリ「W.ミュージック」も搭載。W.ミュージックは、「カバーアートビュー」「ライブラリ」「おまかせチャンネル」の3種類の選曲モードを装備した音楽プレーヤー。おまかせチャンネルは、保存されている音楽を12音解析によって「アップビート」「ダンスフロア」などといった14種類にカテゴライズ、自動演奏するというものだ。このW.ミュージックは、本体の左サイドに配置されている「Wボタン」で呼び出すことができる。
無線LANやBluetoothに対応している点も本機の特徴だ。DLNAのレンダラー機能を搭載しており、ウォークマン側に保存されている音楽や映像コンテンツを、ネットワーク経由で再生することが可能だ。また、本体にはHDMI端子(Micro HDMI)を装備し、大画面テレビなどとダイレクトに接続することもできる。
ディスプレイは、タッチパネル方式の4.3型のTFT液晶(800×480画素)。プロセッサはNVIDIA Tegra 2 モバイル プロセッサ(1GHz)、OSやアプリ動作用のメインメモリは512MB。GPS/電子コンパス/Gセンサーなども搭載している。バッテリは内蔵型のリチウムイオン充電池で、音楽の場合は約20時間、動画の場合は約5時間の連続再生が可能(充電時間は現時点では未定)。本体サイズは約W70.9×D11.1×H134.4mm(最大外形寸法)、重量は約156gとなっている。
なお、Z1000シリーズ専用のオプションとして、オーバーヘッドタイプのノイズキャンセリングヘッドホン「MDR-NWNC200」も同時発売される。こちらも価格はオープンで、推定市場価格は18,000円前後。