イタリアで開催中の「第68回ヴェネチア国際映画祭」で6日(現地時間)、コンペティション部門で出品の映画『ヒミズ』が公式上映され、園子温監督と主演の染谷将太と二階堂ふみがレッドカーペットに登場した。

左から、園子温監督、二階堂ふみ、染谷将太 拡大画像を見る

『ヒミズ』は、2001年より『週刊ヤングマガジン』で連載された、古谷実によるコミックの実写映画。ギャグ漫画『行け! 稲中卓球部』で人気を博した古谷が作風を一転し、若者の暗部を抉るダークなストーリーに挑戦した。

公式上映では、クライマックスになると場内から嗚咽する声も漏れ、終了直後には、嵐のようなスタンディングオベーションが約8分間巻き起こるなど、受け入れられた様子で、園子温監督は「日本映画の夜の上映でこんなに人が入るのは珍しいらしいので、うれしく思いました。日本人のために作った映画ですが、海外の人たちに理解されてよかった」と感激。染谷は「自分の出た映画でこんなに大きな拍手が起こったのは初めてなので、すごくうれしかった」、二階堂は「本当に楽しかったです。今までと違う、新しい体験をした気がします」とそれぞれが喜びを語った。

レッドカーペットでサインに応じる二階堂

映画『ヒミズ』は、2012年春にシネクイントほかで全国順次公開の予定。