9月1日、三菱電機は、液晶テレビ「REAL」の新シリーズ「MDR2」を発表した。ラインナップは、55V型の「LCD-55MDR2」と46V型の「LCD-46MDR2」と40V型の「LCD-40MDR2」の3モデル。発売は10月21日で、価格はいずれもオープン。推定市場価格は、LCD-55MDR2が33万円前後、LCD-46MDR2が28万円前後、LCD-40MDR2が23万円前後だ。

視聴用に1基、録画用に2基の計3チューナーを搭載した「MDR2」シリーズ

BDドライブは従来モデルと同様、本体とスタンドの間に装備

「MDR2」シリーズは、昨年10月に発売した「MDR1」シリーズの後継機種。MDR1シリーズ同様にBDドライブとHDDの両方を内蔵し、3D映像にも対応したオールインワンモデルだ。MDR2シリーズでは、従来機では2基だったチューナーが3基に増えている。1基のチューナーが番組視聴専用、残りの2基が録画用となっており、番組の視聴中でも2つの裏番組の同時録画が可能。どちらのチューナーでも長時間録画(最大12倍)が可能など、2基のチューナーに機能差はない。内蔵HDDの容量は1TBで、12倍モードでは最大1,080時間の番組録画が可能だ。

オーディオ性能の強化も大きなポイント。本体内部に独立した大型のスピーカーキャビネットを持ち、中高域ユニットを8本(センター4本/左右それぞれ2本)、ウーファーを左右1本ずつの計10本のユニットを搭載。さらに、中高域用ユニットの振動板には、MCVを採用。MCVは、カーボンナノチューブを配合した新素材で、昨年12月に発表した「DIATONE」の車載用スピーカー「DS-G50」に初採用されていた。MCVは伝搬速度と内部損失の両方が高く、スピーカーの振動板としては非常に優れた素材。MDR2に搭載されている中高域用ユニットでは、30kHz以上の超高域までフラットに伸びる、優れた周波数特性を実現している。アンプの実用最大出力は、各chとも10Wの計50W。もちろん、ドルビーデジタル/AAC/DTSのデコーダーも搭載。フロントスピーカーのみでバーチャル5.1ch再生を行う「DAIATONEサラウンド」、2chのソースを5.1ch化する「DIATONEサラウンド2.0」、ヘッドホンでのサラウンド再生を行う「DIATONEサラウンドHEADPHONE」も採用されている。

M独立した大型のスピーカーキャビネットを装備。壁掛け設置などを考慮していない、非薄型モデルのMDR2シリーズだからこそ実現できる

カーボンナノチューブを配合した新素材「MCV」を振動板に採用する中高域ユニット

映像面では、両サイドにLEDを配置した新「DIAMOND Panel」を採用。LEDバックライトを間欠発光する「インパルス型発光制御」、映像の書き換え時にバックライトをオフにする「バックライトスキャニング」、16分割したエリアごとにバックライトの明るさをコントロールする「エリアバックライト補正」なども新たに採用されており、明るくクロストークの少ない3D映像、残像間の少ない2D映像を実現している。

また、同社の家電製品では昨年モデルより、音声やナビ機能で操作をサポートする「らく楽アシスト」が採用されつつあるが、さらに新モデルでは「節電アシスト」と呼ばれる、節電のサポート機能も搭載。ユーザーに余計な手間や我慢を強いることなく、手軽かつ快適に節電を行えるようにする仕組みだ。MDR2シリーズでは人感センサーによる節電や、部屋の照明の消灯に連動した調光、無操作時の自動電源オフなどが搭載されている。これらを、単純化されたUIで手軽に設定することが可能だ。この節電アシストは今後、ルームエアコン「霧ケ峰」シリーズや、IHクッキングヒーター、冷蔵庫など、さまざまな製品に搭載されるとのことだ。

高度な節電機能を手軽に利用できる「節電アシスト」のUI

リモコンは、5月に発売した「BHR500」と同様に、シートタイプを採用。新たに「節電」ボタンが搭載されている