カナダのResearch In Motionは8月3日(現地時間)、最新のBlackBerry 7 OSを搭載したスマートフォン新3モデル「BlackBerry Bold 9900 / 9930」「BlackBerry Torch 9810」「BlackBerry Torch 9850 / 9860」を発表した。発売時期は今月8月末からで、提供キャリアや価格、具体的なキャリアごとの提供スケジュールについては公表していない。

BlackBerry 7 OSは、今年5月初旬に米フロリダ州オーランドで開催されたBlackBerry Worldで発表された同社スマートフォンOSの最新版。従来製品に比べてパフォーマンスが大幅に強化されているほか、Videoタグを含むHTML5をサポートしたWebKitベースのWebブラウザが搭載されており、Webブラウジングやコンテンツアクセス用途での利便性が大幅に向上している。またBlackBerry Balanceという機能により、企業アカウントやデータと、個人用途のデータを分離した状態でセキュアに扱うことが可能になっている。BlackBerry 7 OSについては既存端末へのアップデート提供は現時点でアナウンスされておらず、リリースは最初の対応端末である後述の新3モデルとともに行われることになる。

BlackBerry Bold 9900 / 9930

BlackBerry World 2011でBlackBerry 7 OSとともに発表されたBlackBerry Boldの最上位モデル。プロセッサの駆動周波数が従来比倍の1.2GHzまで引き上げられ、ディスプレイがVGA解像度の2.8タイプのものになっている。そのほかのハードウェア的特徴としては、QWERTYキーボードに加え、タッチスクリーンと光学トラックポイントの2系統の入力インターフェイスを採用している点で、タッチUIに親しんでいるユーザーと従来のBlackBerryユーザーの両方のニーズをカバーする。またNFC (Near Field Communications)チップを搭載しており、ICタグのアクセスやスマートカードエミュレーションなどが利用可能。9900と9930の違いは対応ネットワークによるもので、9900がGSMやUMTS系、9930がCDMAとGSM系を両サポートするワールドワイドローミング対応端末となっている。

BlackBerry Torch 9810

昨夏にリリースされた「BlackBerry Torch 9800」のリフレッシュモデル。Torchシリーズは全面タッチパネルにスライド型のQWERTYキーボードを組み合わせたもので、iPhone以降にブームとなったタッチ端末の長所を取り入れつつ、BlackBerryスマートフォンならではの物理キーボードや企業システム対応といったエッセンスを組み合わせた端末となっている。BlackBerry Torchの従来モデルにおける難点の1つはレスポンスの遅さだったが、Torch 9810ではプロセッサが刷新されているほか、タッチ操作に最適化されたBlackBerry 7 OSによりタッチ端末としての能力が向上している。ディスプレイサイズはTorch 9800と同じ3.2インチで、スライドキーボードなどのギミックもほぼ同等だ。

BlackBerry Torch 9850 / 9860

スライドキーボードを搭載するTorch 9810とは異なり、こちらは完全な全面タッチパネル端末となっている。スクリーンサイズが3.7インチと大型化しているほか、厚みがTorch 9810の14.6mmに対し、Torch 9850 / 9860では11.5mmと薄型になっている。性格上、よりメディア利用に特化したモデルだといえるだろう。Bold 9900シリーズと同様、この2モデルも対応ネットワークによりモデルナンバーが分割されており、9850がCDMA/GSMの兼用モデル、9860がGSM系列キャリア向けのモデルとなっている。