セゾン投信は21日、東京・青山アーキテクトカフェにて資産形成ステップアップ講座「大人のオンナのキャリア塾@青山~自分軸足マネープランをたてよう~」を開講した。

今後は毎月第3木曜日の予定で、計6回。30代の働く女性を対象に、講義とワークショップを展開する。1回単位での受講も可能だ。

セゾン投信の中野晴啓社長

登場したのは、エフピーウーマンの高山一恵取締役とセゾン投信の中野晴啓社長。まず、中野社長が「これからの社会」とテーマに話をした。日本の国民総生産(GDP)が1955年から1985年にかけて12倍に激増したことを指摘。一方、「失われた20年」と言われる1990年から2010年にかけてはゼロ成長であり、その間ヨーロッパでさえも約2倍の経済成長を遂げていることに触れ「日本は相対的に貧乏になっている」と強調した。

そして、「GDPを見ても分かるように、バブル期は人並みに生活をしていれば、自然と給料が上がり、お金持ちになった。しかし、バブル崩壊後は、人並みではお金持ちにはなれない時代になった」と述べた。「給料は使わず貯金しろ、人並みに生きろ、でしゃばるな……などこれまで通用した価値観はガラリと変わってしまった」と中野社長。

バブル崩壊後に社会人になった30代に求められることについて、中野社長は「自分軸足のマインド」だと話し、「自分の力で行動しないと将来、年収面でも大きな差がついてしまう」と懸念した。また、女性に対しては「人並みの幸せを追い求めていてはいけない。自分の力で生きていけるだけでの経済力をつけることが大切」とエールを送った。

エフピーウーマンの高山一恵取締役

それでは、自分軸足のマインドを持つにはどうしたらいいだろう。そこで、高山氏は自分軸足のライフプランを作ることを薦めた。そのために、必要なこととして高山氏は「自分にとってお金って何?ということをトコトン突き詰めることが重要」だと強調。「自分にとってのお金の意味は、生き方にもつながる。自分の理想とするお金の使い方を知ることで、自分の価値観に沿った生き方ができるようになる」と語った。

たとえば、「安心できる手段」と答えた人がいた場合、「安全の意味」や「なぜ大切か?」など突き詰め、「地域社会との接点を持つ」ことが大切だということにまで具体化させた事例を紹介した。セミナーでは、実際にライフプランを作成する方法などについても触れられた。高山氏は、女性は、出産や介護など予期せぬイベントを盛り込み、余裕を持ったライフプランを作ることが大切だと話した。

「自分にとってお金って何?」と考えたらどんどん突き詰めてみるのが大切

次回は、8月18日の予定。「経済とお金」と題して、日々の生活や仕事と実態経済との関わり、またお金が経済に果たす役割を学ぶ他、「キャリアプラン」を作成するワークショップも行われる。途中参加も可能。申し込みはこちら