東北銀行は25日、東北の地方銀行では初めてという、移動店舗を導入することにしたと発表した。
同行では、東日本大震災により沿岸の店舗を中心に8カ店について休業を余議なくされたが、5月25日までに7カ店について、原状復帰又は移転により営業を再開。残る高田支店(陸前高田市)については、臨時出張所で営業を行ってきたが、本格的に営業を再開するため、移動店舗を導入し、顧客へのサービス向上を目指す。
移動店舗愛称は、「とうぎんキキララ」号。導入時期は、8月下旬。移動店舗は、トラック車両を改造し、銀行窓口端末1台、ATM端末1台を搭載する。
取り扱い業務は、「窓口」が 預金の預入れ・引出し(総合口座/普通預金・貯蓄預金・定期預金)、公共料金・諸税などの払込み、消費者ローンの受付など、「ATM」が預金の預入れ・引出し・残高などの照会、振込、通帳の記入などとなっている。
陸前高田は岩手県内で最も津波被害が甚大な地域の一つで、地域の金融機関及びATMも甚大な被害を受け、現在でも営業の一部再開に止まっている。地域の顧客からはATM設置の要望が続いており、東北銀行ではATMを搭載しかつ銀行窓口を併設した移動店舗を導入することで、地域の顧客の要望に応える。
移動店舗は陸前高田市の仮庁舎がある鳴石地区で当面の営業を行う予定。今後陸前高田市の市街地の復旧、復興状況に合わせ、営業場所を機動的に変更する。