腸閉塞と肺炎を併発して闘病中の俳優・原田芳雄が11日、都内で行われた主演映画『大鹿村騒動記』のプレミア試写会に車椅子に乗って登場した。

映画『大鹿村騒動記』のプレミア試写会に出席した原田芳雄 拡大画像を見る

16日公開の映画『大鹿村騒動記』のプレミア試写会が11日、東京・新宿のバルト9で行われ、キャストの大楠道代、佐藤浩市、松たか子、阪本順治監督らが勢揃い。主演の原田芳雄も病を押して車椅子で登場した。

阪本順治の監督20作目となる記念すべき本作。300年以上も歌舞伎の伝統が守られてきた長野県下伊那郡大鹿村を舞台に、大鹿歌舞伎に人生を捧げてきた風祭善(原田芳雄)ら村民たちの騒動を描く。

舞台あいさつに登場した原田は、のどの炎症が原因で声が出にくいため、原田の書き記したメッセージを石橋蓮司が代読。「原田芳雄は見掛けに寄らず非常にシャイでございまして、皆さんにメッセージを送るのに恥ずかしいと言うんで代読させていただきます。『今日はどうもありがとうございます。どうぞごゆっくりとご覧下さい』」と読み終わると会場から拍手が。その光景を目の当たりにした原田は、感極まり泣き崩れた。

前列左から小野武彦、石橋蓮司、原田芳雄、大楠道代、阪本順治監督、後列左から、富浦智嗣、瑛太、でんでん、松たか子、佐藤浩市、小倉一郎、加藤虎ノ介

また、役場に務める織井美江役の松は「本当に素敵な映画で、たくさんの方の愛情が注ぎ込まれた作品です」とアピール。「先輩だらけでお話が面白いし、お芝居の勉強にもなりました。大楠さんにお借りした電気カーペットを使いすぎて、電気が飛んじゃって(笑)。芝居小屋が現代に溶け込んでいて魅力的でしたよ」と話していた。

映画『大鹿村騒動記』は、7月16日より全国公開。

(C)2011「大鹿村騒動記」製作委員会