ソニーは5日、大幅なデザイン・チェンジにより、従来モデルを上回る高性能とモビリティを目指した13.1型ノートPC「VAIO Z」2011年夏モデルを発表した。店頭モデル(型番: VPCZ219FJ/B)は7月30日より発売開始し、店頭予想価格は250,000円前後。CTOのオーナーメードモデル(型番: VPCZ21AJ)も7月30日より発売を開始し、優先的に購入できるエントリー登録の受付を本日より開始している。

「VAIO Z」2011年夏モデル。外付け光学ドライブの様な「Power Media Dock」を用意する

前世代のZシリーズから、薄型軽量とパフォーマンスの両立というコンセプトをさらに進め、デザインを刷新した新モデル。外付けグラフィックスチップや光学ドライブなどを備える「Power Media Dock」を別ユニットとすることで、ノートPC本体側はこれまでにない薄型軽量化を果たしている。本体とDockを結ぶのは、IntelのLight Peak技術をベースとした光ファイバによるインタフェースで、コネクタの形状はUSBを流用しているが、USB内に専用の経路を設けることで、高速伝送に対応している。

USB形状のコネクタだが、内部にLight Peak技術をベースとした光ファイバによる専用の経路が設けられている

運用方法としては、持ち運び時にはモバイル性能に優れる本体側を単独運用し、パフォーマンスを必要とするデスクワークではPower Media Dockへ接続するといった使い方が想定されている。Dockとの接続は、前世代までのスイッチャブルグラフィックス思想の延長線上にあり、Dock接続時にショートカットキーによってグラフィックス切り替えのユーティリティを呼び出すことができる。

本体側の薄型軽量化そのものにも、同社設計および安曇野生産の技術を結集したという多数の技術が投入されており、Sandy Bridge世代の高性能プロセッサを内蔵しながら、堅牢製にも配慮しつつフラット形状での16.65mmの薄さを実現。さらにストレージは6Gbps世代の高速SSDを2基、RAID構成で搭載でき、リード最大1000MB/秒前後の転送速度を実現可能とした。また、取り外し可能なバッテリユニットを維持しつつ、1165グラムの重量と標準最長9時間のロングバッテリライフも達成している。

高密度実装のメイン基板を、カーボン素材のHexa-shellカバーで覆うことによって、堅牢性を確保している

薄型高効率のデュアルファンを新規開発。超薄型ボディに第2世代Sandy Bridgeの搭載を可能とした

SSDは6Gbps対応で、単体性能で前世代を上回る。これをRAID 0で2基搭載し、転送速度を高めている

薄型を活かしたデザイン性の高さも目を引く。全体は、同社が得意とするカーボン素材を活用し、フルフラットデザインを基調に、周囲は六角形の形状で剛性も高めるHexa-shellデザインを採用。ほかにもビスの取り付け位置を左右対称にし、ヒンジは正面からも背面からも見えないコンシールドヒンジ、文字の視認性と光漏れへの配慮を両立したキーボードライトなど、徹底的にこだわった機能美を実現している。

店頭モデル「VPCZ219FJ/B」

店頭モデル「VPCZ219FJ/B」の主な仕様は、ディスプレイが13.1型WXGA++(1,600×900ドット)のLEDバックライト低反射コート液晶、CPUがIntel Core i5-2410M(2.30GHz)、チップセットがMobile Intel HM67 Express、メモリがDDR3 4GB(2GB×2/専用モジュール)、ストレージがSATA SSD 128GB(64GB×2/RAID 0)。OSはWindows 7 Home Premium SP1 64bit。

主なインタフェースは、IEEE802.11a/b/g/n、WiMAX(IEEE 802.16e-2005準拠)、GigabitEternet、Bluetooth 2.1+EDR、USB 2.0×1、HDMI×1、D-Sub×1、オーディオ入出力、メモリーカードスロット、131万画素Webカメラ、指紋センサで、ほかUSB 3.0兼Power Media Dock接続ポート×1。本体サイズ/重量は約W330×D210×H16.65mm/約1.165kg。バッテリ駆動時間は付属の標準バッテリで約9時間、別売りの拡張バッテリを追加すると約17.5時間。本体カラーはブラックのみ。

セットとなるPower Media Dock側に、グラフィックス機能としてAMD Radeon HD 6650M 1GB、光学ドライブとしてDVDスーパーマルチ、追加インタフェースとしてHDMI×1、D-Sub×1、GigabitEthernet×1、USB 3.0×1、USB 2.0×3を備える。Dockのサイズ/重量はW148×D220×H16.65mm/約685g。

Power Media Dockの追加インタフェースを経由して、最大4画面のディスプレイ出力も

オーナーメードモデル「VPCZ21AJ」

オーナーメードモデル「VPCZ21AJ」では、CTOによりCPUを最上位でIntel Core i7-2620M(2.70GHz)、メモリを最大8GB(4GB×2)、ディスプレイを13.1型フルHD(1,920×1,080ドット)、SSDを512GB(256GB×2/RAID 0)、キーボードの英字配列化などカスタマイズできる。Power Media Dockの光学ドライブもブルーレイディスク(+3D対応HDMI)などへ変更できる。Power Media Dock無しでの購入も可能だ。

カーボンブラック

ブルー

ゴールド

本体カラーは店頭モデルのブラックに加え、カーボンブラック、ブルー、ゴールドからも選べ、Power Media Dock同時注文時には、Power Media Dockも本体カラーそれぞれにあわせたものへと変更される。

カーボンブラック+Dock

ブルー+Dock

ゴールド+Dock