NHKは29日、平成24年度前期の連続テレビ小説『梅ちゃん先生』のヒロインに堀北真希を起用することを発表し、東京・渋谷の同局で会見を行った。
連続テレビ小説『梅ちゃん先生』のヒロインに決まった堀北真希 拡大画像を見る |
『梅ちゃん先生」の舞台は、昭和20年、終戦直後の東京・蒲田。二人の優秀な姉兄を持つヒロイン梅子は、自分に自信が持てなかったが、町の人たちの命を救いたいと一念発起、医者になり、周囲の人々に「梅ちゃん先生」と親しみを持って呼ばれる町医者になっていくというストーリー。戦後復興の熱気の中で、失敗を繰り返しながらも、地域に根ざした町医者を目指す"女性版赤ひげ物語"だ。
ヒロインに選ばれた堀北は「今までの仕事の中で一番緊張します。試練がたくさんあると思いますが、劣等感がある梅子がどんな道を進んでいくのか楽しみです。早く皆さんに『梅ちゃん先生』と呼ばれたい」と意気込みを。2001年放送の朝ドラ『ちゅらさん』が好きだったという堀北は「朝ドラのヒロインに選ばれるなんて考えていなかったです。話を聞いてびっくり。期間も長いので、自分にとってどういう日々になるのか想像がつきません」と心境を告白した。
また、医者を演じるということで報道陣に医者のイメージを聞かれると「小さい頃、筋肉注射をしたんですが、お医者さんに『3秒で終わるよー。』って言われたのに、5秒くらいかかって…。お医者さんの3秒って長いんだなって思ってました」と幼少期の苦いエピソードを披露。また、以前にも映画『ALWAYS 三丁目の夕日』で昭和の女性の役を演じているが、「昭和の時代を疑似体験できて、学ぶことが多いです。戦後の人々のパワーはすごい。私は、昭和生まれということに誇りを持ってます」と話し、「長期間の撮影ですが、毎朝見てくれてる人がたくさんいると思いで乗り越えられると思う。皆さんに笑顔を届けられれば」と胸を張った。
岩谷可奈子プロデューサーは「戦後というゼロからの出発を描きたかった。構想は、3月の震災前からありましたが、その時にも感じた"地域医療"に焦点をあてたいと思い、テーマにしました。ヒロインは、どこか昭和の匂いのする女優は彼女しかいないと思って、堀北さんを起用しました。来年の春から笑って朝を迎えていただきたい」と起用理由を語った。
脚本は『特命係長・只野仁』や『鬼嫁日記』など多くのテレビドラマの執筆をしている尾崎将也。「自分の持ち味が出る楽しい感じにしたい。堀北さんはプロ意識の高い女優さん。しっかり演じてくれるので、役者に合わせるのではなく、梅ちゃんというキャラクターを作ってから脚本を書いてます」と期待を寄せていた。
『梅ちゃん先生』は、11月にクランクイン。2012年4月2日よりスタートする(全156回)。