米Microsoftは29日 (現地時間)、「Internet Explorer 10 Platform Preview 2」(以下IE10 PP2)を開発者向けにリリースした。Internet Explorer 9正式版のリリースからわずか14週間で、早くも次期Internet Explorerの開発者向けプレビュー第2弾の登場である。「Internet Explorer Test Drive」からダウンロード入手できる。
Microsoftは6月上旬にD9カンファレンスやCOMPUTEX 2011において開発中のWindows 8(コードネーム)のプレビューを披露したが、そのデモで使われたWebブラウザと同じHTMLエンジンをIE10 PP2は備える。PP1との違いについてIE開発を率いるDean Hachamovitch氏は「優れた性能と堅固なセキュリティを備えた美しくインタラクティブなWebアプリケーションを構築するための、いくつかの実装準備の整ったHTML5技術を開発者が利用し始められる」と説明している。
「美しくインタラクティブな」という点では、IE10 PP1でのCSS3 Grid、マルチカラム、Flexboxのサポートに加えて、PP2はCSS3 Positioned Floatsに対応する。W3CのHTML5仕様に基づいた形にParsingが改善されており、さらにHTML5 Drag-drop、File Reader API、Media Query Listeners、HTML5 Formsの初期サポートなどが追加された。
「パフォーマンスの向上」に関しては、setImmediate、requestAnimationFrame、Page VisibilityなどのAPIをサポートする。しかしながらパフォーマンスは複数のテクノロジの組み合わせから引き出されるものであり、HTML5 Canvas/ Audio/ Video、CSS Gradients、Web Workersなどを含めたIE10 PP2の性能を確認するために、Hachamovitch氏はTest Driveに追加された新しいデモ「Fireflies」を体験することを勧めている。なおChannel MessagingやAsync scriptをサポートするWeb Workersのような新技術の追加によって、電力消費の効率性も改善されているという。
「セキュリティ強化」は、悪名高いiFrameを安全に分離するHTML5 Sandboxをサポートする。
IE10 PP2のすべての新機能は「Internet Explorer Platform Preview Guide for Developers」で確認できる。またPP2の開発に関連してMicrosoftは、IE Testing Centerに270の新しいテストケースを追加した。