セゾン投信は7月21日より、東京・青山アーキテクトカフェにて資産形成ステップアップ講座「大人のオンナのキャリア塾@青山~自分軸足マネープランをたてよう~」を開講する。毎月第3木曜日の予定で、計6回。30代の働く女性を対象に、講義とワークショップを展開する。今回は開講に先立ち、エフピーウーマンの高山一恵取締役とセゾン投信の中野晴啓社長にお話を伺った。

■青山キャリア塾
東日本大震災。予想もしなかった大震災に日本の在り方、世界の在り方が一変しました。私たちは、今までの生き方を顧みることを余儀なくされ、同時に自分の将来と人生設計について新しい価値観や生き方を探し、そして変化していく必要があるのかもしれません。青山キャリア塾は、これからの社会や未来を共に語り合い、学ぶ女性限定セミナーです。参加されるすべてのお客様が社会への積極的な関わりや経済的自立の必要性を感じ、なにか新しい気づきをひとつ持ち帰っていただければいいなと考えています。

会場:アーキテクトカフェ青山
所在地:東京都港区南青山2-27-18
アクセス:東京メトロ銀座線 外苑前駅1A出口直進:徒歩3分
会費:2,000円 (ドリンク&お菓子付き) 6回券は10,000円
定員:20名

震災以降、結婚したい女性急増! キャリア女性に立ちはだかる壁とは

高山「最近の報道で、東日本大震災以降、結婚相談所に入会する女性が増えているそうです。エフピーウーマンは女性のための女性によるFPオフィスで、仕事柄、女性のキャリアやお金に関する相談を受けることが多いのですが、確かに震災以降、女性の結婚に対する悩み相談が増えました。家族を求める傾向が強く、相談の中には『結婚して、仮設住宅に一緒に入ってくれる人を探したい』と相談される方もいました!? その一方で、結婚しても仕事を続けられるか不安に感じている女性も少なくありません。特に若い人であればあるほど、傾向が顕著です」

エフピーウーマンの高山一恵さんとセゾン投信の中野晴啓社長(写真右から) 東京・青山アーキテクトカフェにて

中野「ヨーロッパでは共稼ぎ率が9割とも言われています。日本だけが先進国の中で共稼ぎが当たり前になりきっていないのが不思議でなりません」

高山「最近は仕事を持つ女性からの相談が多く、結婚をしても仕事を続けたいという方が多いです。『自分軸足』の生き方を望まれる人たちと言えます」

中野「『自分軸足』という言葉を聞きなれない方も多いと思います」

高山「エフピーウーマンでは、女性が仕事でもプライベートでもハッピーに過ごすため、自分の将来設計やライフスタイルにあった『自分軸足』のライフプランやマネープランを提供しています。『自分軸足』をテーマにしたセミナーなどでは大変好評なんですよ」

夫の年収を超えると不仲に!? 働く既婚女性が抱える悩みとは

中野「女性も自分らしさを求める傾向にあるんでしょうね。そういう意味では、仕事でも『自分らしく』ありたいと潜在的に望まれている方も少なくないのではないでしょうか」

高山「そうだと思います。キャリア女性の悩みでよく聞くのですが、自分が夫の年収を超えてしまうと不仲になるというんです!!」

中野「本当ですか!? 要するに爪を隠したままいきていくということですよね」

高山「そうしないと、夫婦関係が悪化すると言うんです。30代女性の中には、思いっきり仕事をしたいけど、夫が『(自分の)年収を超えなければいいよ』『家事をきっちりこなして、家庭に迷惑をかけなければいいよ』と条件つきで仕事を認めてもらったケースも少なくありません。正社員の道を諦めてパートや派遣社員を選択した人もいます」

中野「日本が21世紀にもう一度再生していくために、女性の社会進出は必須条件。女性が内閣総理大臣になったり、会社社長になったり、管理職に就いたりしないと、日本は成熟社会として一流になれないんです。ですから、高山さんがおっしゃられたように女性の意識レベルでそういった社会進出自体、遠慮してしまっているのでしたら、国家的、人的資産の喪失だと思います」

高山「もちろん、女性の仕事に理解がある男性も大勢いますし、全部が全部というわけではありません。ですが、某経済新聞を夫が出社してからじゃないと読めないという相談を受けたことも少なからずあります。夫から『女が経済新聞ってなによ』って言われるんだそうです。結婚していない人からは、料理はいいけど資格取得系や、新聞の読み方講座を受けるなんて彼氏に言えないって。FPの資格取得も彼氏に内緒ってことが多い。マネーの勉強は生意気とか言われるんです」

中野「これからの社会、経済とお金を学ぶことは男女問わず大事なのにね。子供を産んでも仕事が続けられる社会、あるいは子供を預けて仕事ができる仕組みなど、インフラ的な整備はもちろん必要ですが、女性は子供がいようがいまいが、旦那がいようがいまいが、関係なく働ける『自分軸足』の人生づくりを考えていかなければなりませんね」

高山「結婚したい女性が震災以降増えている中、自分より活躍してほしくない、自分より年収があってほしくないと思う男性の対極にいる男性を見つけてほしいと思います。仕事も含めて愛する女性を尊重してくれる男性は貴重な存在。『自分軸足』の理想の男性像と言えます」

中野「そういう男性が増えていかないと、日本経済はよくなっていかないですね」

高山「今回のセミナーでは、30代女性限定ですが『自分軸足』のライフプランやマネープランをワークショップ形式で作っていきます。公私共にもっとハッピーになりたいと思っている女性には是非参加してほしいですし、まずは自分がどのように生きていきたいのか見直すきっかけになります」

中野「また毎回、『経済とお金』のことや『分散と積み立て』などお金に関する基礎知識も紹介していきます。ダイヤモンド社やポーラ・オルビス ホールディングスから本や化粧品といったプレゼントもあるほか、FPの花輪陽子さんなどスペシャルゲストも登場するのでお楽しみに!」

■セミナー概要
第1回(7/21)「これからの社会」:震災を経て、更なる安定志向を望む声が増えています。年金不安、少子高齢化、低迷を続ける日本経済、将来確実にふりかかってくる現実問題を客観的に捉え、自分自身の未来を予測しましょう。ワークショップは「ライフプラン」
第2回(8/18)「経済とお金」:日々の生活や仕事と実態経済との関わり、またお金が経済に果たす役割を学びます。投資を通じて長い時間軸で経済と関わり、共に生きながら将来を構築することの必然性を認識しましょう。ワークショップは「キャリアプラン」
第3回(9/27):FPの花輪陽子氏をゲストに迎えたスペシャルトーク「ダメダメOLが資産1500万円を作るまで」。後半はトークセッション「節約VS投資 ムダをなくして生きたお金にしよう」を展開
第4回(10/27)「分散と積み立て」:なぜ、いま長期投資なのか? 経済社会の成長発展を関連付けて捉え、投資を始めるモチベーション構築していきます。また、積み立て投資と国際分散投資の効力など将来に向けて時間を味方に複利で資産形成するための実践方法を学びます。
第5回(11/17)スペシャルゲストを迎えてのトークセッション(ゲストは未定)。
第6回(12/15)「自分軸足のライフプランを描こう」。ワークショップは「自分軸足マネープラン」。
【プロフィル】
中野晴啓(なかの はるひろ)
セゾン投信 代表取締役社長
1963年東京生まれ。1987年明治大学商学部卒。同年西武クレジット(現クレディセゾン)入社。セゾングループのファイナンスカンパニーにて債券ポートフォリオを中心に資金運用業務に従事した後、投資顧問事業を立ち上げ運用責任者としてグループ資金の運用のほか外国籍投資信託をはじめとした海外契約資産等の運用アドバイスを手がける。その後、クレディセゾン インベストメント事業部長を経て2006年セゾン投信を設立、2007年4月より現職。米バンガード・グループとの提携を実現させるなどにより、現在2本の長期投資型ファンドを設定、販売会社を介さず資産形成世代を中心に直接販売を行っている。また、全国各地で講演やセミナーを行い、社会を元気にするための活動を続けている。著書に『運用のプロが教える草食系投資』(共著・日本経済新聞出版社)『積立王子の毎月5000円からはじめる投資入門』(中経出版)『投資信託はこの8本から選びなさい。』(ダイヤモンド社)などがある。

高山 一恵(たかやま かずえ)
ファイナンシャルプランナー。エフピーウーマン取締役
2005年女性FP仲間と共に、女性による女性のためのファイナンシャルプランニングオフィス株式会社エフピーウーマンを立ち上げる。現在、多くの女性に向けて、自分に軸足を置いたマネープランを普及させるべく、講演、個人マネー相談、執筆など精力的に展開している。わかりやすく楽しいと評判のセミナーとフレンドリーな性格を生かした個人マネー相談は、リピータ続出の人気ぶり。人好きが嵩じて、女子会、「女子社外活動プロジェクト」も立ち上げている。「日経ウーマンオンライン」「シティリビング」など、女性誌連載多数。著書に「女性のための一生困らないお金の貯め方・増やし方」(法研)などがある。