ナカバヤシは24日、水を入れると発電する非常用の電池「NOPOPO」を発表した。サイズは単3形。発売は8月上旬より。おもに一般家庭に向けた3本パックと、おもに企業や自治体などに向けた100本パックが用意されており、3本パックの価格は630円で、100本パックの価格は2万790円。100本パックには、単1/単2形の電池として使用するためのアダプターも付属している。さらに同社では、NOPOPOとラジオ(AM/FM)、ミニランタン、LED懐中電灯とを組み合わせたセットも同時発売する、それぞれの価格は、ラジオとのセットが1,764円、ミニランタンとのセットが1,239円、LED懐中電灯とのセットが1,029円。
NOPOPOは、水を入れると発電する単3形の電池。プラス極側に注水口が設けられており、そこに、付属のスポイトで注水を行うと、電気を取り出すことができるようになる。その仕組みは、マグネシウムとマンガンの2種類の金属の間に活性炭が挟まれた構造となっており、そこに水を入れることで、化学反応が起き、発電するというもの。使用していると、次第に水が蒸発して電力が弱くなるが、その場合、再度水を注入することで、使い続けることができる。
電圧は1.5Vで、容量は400mAh(400mAhという容量は、水を入れて発電し、水が蒸発したら再度注水というサイクルを繰り返して、それ以上発電できなくなるまでの容量)。LEDライトの場合、約5時間ほど使用可能だ。この容量からみてもわかるように、NOPOPOは、日常的に使うための電池ではなく、災害など非常時のための備蓄として利用されることを目的とした製品。水を入れなければ化学反応は起きないため、一般の乾電池の使用期限が2~5年であるのに対して、約20年という長期の保存が可能だ。また、注入するのは、純粋な水だけでなく、水分を含んでいれば、例えばジュースなどでもかまわない。さらに、非常時用として電池を大量備蓄する場合に問題となる、その重さも、100本あたり約1.5kgと、一般の電池の2.3kgに比べて軽くなるというメリットもある。