サムスンテレコムジャパンは、スマートフォンGALAXY S IIの発売を機に「Space Balloonプロジェクト」を実施する。GALAXY S IIを気象観測用バルーンにつないで、地上30kmまで打ち上げて、その画面に募集したメッセージを表示しようという試みだ。打ち上げは7月15日、16日、17日の3回行う予定で、TwitterやFacebook、mixiのソーシャルメディアからメッセージを募集する。
GALAXY S IIは、23日にNTTドコモから販売が開始され、初日の販売台数は「(前機種の)GALAXY Sの2倍以上」(同社端末営業部 オウ・チャンミン部長)に達したという。予約も「2.5倍以上」(同)だったとのこと。さらにGALAXY Sでは初期出荷台数が少なく、店頭で品切れが発生したが、「同じミスは二度と繰り返さない」(同)という考えから、潤沢に商品を準備し、品切れにならないように準備をしていたそうだ。
GALAXY S IIでは、周辺機器も充実させたのが特徴。純正の卓上ホルダやジャケット型電池パック、HDMI変換ケーブル、ケースなどを準備 |
サードパーティから豊富なオプションも登場している。ray-outやバッファローコクヨサプライ、RASTA BANANA、BELKINのオプション |
それだけ人気を博しているGALAXY S IIだが、「Galaxy(銀河)」というブランド名を生かしたキャンペーンとして、今回「Space Balloonプロジェクト」を実施する。同プロジェクトでは、米JP AEROSPACEのスペースバルーンを使ってGALAXY S IIを上空30km(3万m)まで打ち上げ、画面上に募集したメッセージを表示する、というもの。
スペースバルーンには、GALAXY S IIとその画面を写すカメラをセッティング。通信用のアンテナ、映像中継用のアンテナ、GPS、ビーコンなどを設置して打ち上げる。バルーンはそのまま100~120分程度の時間をかけて上空3万mの成層圏まで達する。GPSは15秒ごとに現在位置を送信し、その軌跡はGoogle Earthでも確認できる。
打ち上げは7月15、16、17日の3日間にそれぞれ1回ずつ行われ、1日1,000人分、合計3,000人分のメッセージを4~5秒程度の感覚で切り替えて表示し続け、それをカメラが写してリアルタイムでインターネット上に配信する。成層圏に達すると、GALAXY S IIの背後に地球と宇宙が同時に見られるという映像になる予定だ。バルーン自体は3万m付近で勝手に割れるが、割れなかったとしても2時間程度で自動で割る仕組みになっており、落下後はGPSとビーコンを併用して機材を回収する。そのため、3万m付近での滞在時間は「長くても20分ぐらい」(同社)という。
打ち上げ地は米国ネバダ州にあるブラックロック砂漠で、現地午前5~7時、日本時間夜9~11時にかけて行われる。もともと日本向けに、「人と人とをつなぐ携帯を作るサムスンとして、日本中の皆様をつなげる」(同)という意気込みで始まったプロジェクトだが、日本の法規制などを考慮し、米国で打ち上げることになったそうだ。
サムスンでは、マイナス数十度にも達する成層圏での動作が可能かどうか、マイナス50度の冷蔵庫にGALAXY S IIをそのまま入れて実験を行い、これに成功したことから実際に企画をスタート。4月の企画スタートから、すでに数回のテスト打ち上げを行っているとのことで、実際にテストは成功。無事にGALAXY S IIを回収し、そのまま正常動作したそうだ。低温時はバッテリ駆動時間が短くなることから、「念のため、バッテリ部分を暖めるようにしている」(同社)という。
Samsung Electronics無線事業部東南アジア輸出Group長のチョウ・ホンシク専務は、GALAXY S IIを120カ国で販売する意向で、その中でも日本は早めの投入になったと話し、「フラッグシップ端末を、より早く日本のお客様に届けたい」とコメント。「GALAXY S IIを購入したお客様の日々の生活がスマートになってもらいたい」という。
Space Balloonプロジェクトは、同社特設サイト(http://space-balloon.net)にアクセスし、Facebook/Twitter/mixiアカウントを入力して投稿したいメッセージ(18文字以内)を入力すればいい。その場でスペシャルアイコンのダウンロードができ、投稿者の中から3,000人分が実際にバルーン上のGALAXY S IIの画面に表示される。リアルタイムで映像が配信されるほか、高画質の映像を録画しておき、あとで配信も行われるという。