記者会見で登壇したDeNA 代表取締役社長兼CEO 南場智子氏

ディー・エヌ・エー(DeNA)とレベルファイブ(LEVEL5)は21日、都内で記者会見を開き、ソーシャルゲーム事業での業務提携を結ぶことを発表した。DeNAが運営する携帯電話・スマートフォン・PC向けソーシャルゲームプラットフォームの「Mobage(モバゲー)」に、両社が共同で開発したソーシャルゲームを投入していく。LEVEL5は福岡県に本社を置くゲームソフト制作会社で、「イナズマイレブン」や「レイトン教授」シリーズなどの家庭用ゲームソフトを手がけている。

記者会見の冒頭で挨拶したDeNAの南場智子 代表取締役社長兼CEOは、Mobageが会員数、約2,900万人、ゲームのタイトル数、1000本以上という国内最大級のソーシャルゲームプラットフォームであることを紹介。そのうえで、今回の業務提携により両社のそれぞれの強みを活かして、ソーシャルゲーム分野で新しい市場を開拓していきたいと述べた。

業務提携の狙いについて説明した同社の次期社長で取締役COOの守安功氏は、Mobageの現状の課題のひとつとして、操作性に制限のあるフィーチャーフォンでは新しいジャンルのゲームが生まれにくくなっていることを挙げ、両社でソーシャルゲームの新しいジャンルを生み出したいとした。また、フィーチャーフォンに比べればまだ市場規模が小さいものの、今後拡大していくであろうスマートフォンの領域では、操作性が向上するため、よりクリエイティビティーが求められると述べ、世界的に評価を受けているLEVEL5のクリエイティビティーに期待していると語った。さらに、今回の業務提携をグローバルに展開してソーシャルゲーム事業を拡大していき、プラットフォームとコンテンツを含めて「ソーシャルゲームでグローバルのNo.1を目指す」と述べた。

DeNA 取締役社長兼COO 守安功氏

グローバルNo.1ソーシャルゲームプラットフォームを目指すと説明

続いて登壇したLEVEL5 代表取締役社長CEOの日野晃博氏は、同社がこれまで進出してこなかったソーシャルゲーム分野で、DeNAの経験やノウハウを参考にしたいとして提携の意義を説明した。日野氏は同社のプロデューサー 小倉健氏とともに、業務提携の第1弾として共同開発するゲーム「レイトン教授ロワイヤル」の概要を発表。フィーチャーフォン版Mobageで2011年秋頃にリリース予定のゲームで、両社の人気シリーズである「レイトン教授」シリーズと「ロワイヤル」シリーズのコラボレーションタイトルとなっている。

LEVEL5 代表取締役社長CEO 日野晃博氏(左)と同社 プロデューサー 小倉健氏

ゲームのジャンルは「推理RPG」で、「これまでになかった全く新しいソーシャルゲーム」(日野氏)。ゲームのプレイヤーは、「レイトン教授」の世界に入り、刑事・市民・犯人といったキャラクターを演じて、他のプレイヤーとの駆け引きを楽しみながら、キャラクターの役割を演じきり、目的の達成を目指す。まず、国内のフィーチャーフォン向けに配信され、その後スマートフォン向けの展開が予定されている。

業務提携の第1弾として共同開発されるゲーム「レイトン教授ロワイヤル」

「レイトン教授ロワイヤル」の特徴