劇場、TVアニメ、コミック、ノベライズなど幅広く展開され、高い人気を誇る「BLOOD」シリーズの新展開として、人気マンガ家集団「CLAMP」とのコラボによって2011年7月よりMBS・TBS・CBCにて放送開始となるオリジナルTVアニメーション『BLOOD-C』。

TVアニメ『BLOOD-C』は2011年7月よりMBS・TBS・CBCにて放送開始予定

ストーリー・キャラクター原案をCLAMPが務める本作は、監督を水島努氏、シリーズ構成を大川七瀬氏 (CLAMP)、アニメーションキャラクターデザインを黄瀬和哉、アニメーション制作をProduction I.Gがそれぞれ担当。豪華スタッフが結集した期待のタイトルとなっている。

メインキャスト陣が語るTVアニメ『BLODD-C』

7月の放送に向けて制作が進められるTVアニメ『BLOOD-C』だが、今回は第2話のアフレコ終了後に、更衣小夜役の水樹奈々、更衣唯芳役の藤原啓治、七原文人役の野島健児、網埜優花役の浅野真澄、求衛のの・ねね役の福圓美里、鞆総逸樹役の阿部敦、時真慎一郎役の鈴木達央、筒鳥香奈子役の宮川美保といったメインキャスト陣8名が語った本作の魅力を紹介しよう。

――ご自身が担当されているキャラクターについて教えてください

水樹奈々「更衣小夜 (きさらぎ・さや)を演じさせていただいております水樹奈々です。小夜はマイペースでおっとりしたタイプの女の子。でもひとたび剣を握ると人が変わったように超人的な運動神経を発揮し、『古きもの』と呼ばれる者たちを退治していく特別な力を持っているキャラクターです。とは言え普段は高校に通いクラスメイトと楽しく過ごし、家では神社の巫女として祭事を務める。親子愛がとても強く、お父さんのことが大好きです」

藤原啓冶「更衣唯芳 (きさらぎ・ただよし)役でブレイク寸前の藤原啓冶です」
一同「(笑)」
藤原「神主でございますが、娘に『古きもの』をやっつけてこいよと言って、今のところ何もしておりません(笑)」
水樹「手伝ってほしいです(笑)」
藤原「まだどういう人物なのかは具体的には明かされていないのですが、自分を慕う娘を彼も溺愛しているようで堅物そうにみえる外見とは裏腹に娘に対して優しい一面を覗かせています」

野島健児「七原文人 (ななはら・ふみと)は見るからにいい人で、見た目以上にいい人に感じてもらえるやわらかい雰囲気の持ち主です。神社の前にあるカフェのマスターで、小夜の家とは少なからず関わりを持っているようで、唯芳とは昔ながらの知り合いです。なのでいつも小夜ちゃんのお弁当を作ってあげたり、コーヒーを入れたりして、2人の父娘を微笑ましく思って見ています。何か全体を知っている不思議な雰囲気を持ち合わせた心の広い人物です。果たして彼に謎があるのかどうか? それでさえも謎です(笑)」

浅野真澄「小夜ちゃんのクラスメイトの網埜優花 (あみの・ゆうか)ちゃんを演じております浅野真澄です。優花はいただいた設定では口うるさいが心根は優しい、小夜ちゃんのクラスメイトなのですが、もしかしたら謎があるかもしれないと思い演じています。現時点では一生懸命だけれども不器用な小夜のことをハラハラしながら見守るお姉さん的存在。最後までいい人でいたいなと思いながら演じています」

福圓美里「同じくクラスメイトの求衛 (もとえ)ののとねねという双子の女の子をやらせていただいています福圓美里です。双子のののねねは作品内ではマスコット的存在。明るく、いつも楽しそうにしている小夜のクラスメイトです。小夜のことが大好きで、2人両脇からまとわりついていきます(笑)。また逸樹のことをからかうのが大好きで、時には辛らつな言葉も浴びせかける(笑)、そんな毒も混ざったところがとてもかわいいキャラクターです」

阿部敦「鞆総逸樹 (ともふさ・いつき)役の阿部敦です。クラス委員長です。眼鏡が良く似合う、常に微笑を絶やさない好青年と思いきや、小夜に対して密かに想いを寄せ、なおかつ行動に移す肉食系な側面も見せていきます。ののねねのツッコミをうるさいと思いながらも、めげずに小夜ちゃん好きを出していく。そんなキャラクターです」

鈴木達央「時真慎一郎 (ときざね・しんいちろう)役の鈴木達央です。同じく小夜のクラスメイトなのですが無口です。ここまでかと思ってしまうほど無口さぶりを発揮しています。ただそんな中にも小夜を気に掛けている意味深なシーンも多く、何かしら小夜への思いを感じさせる人物です。まだ明かされていない部分が多く、セリフが少ない中にも小夜への想いを雰囲気で伝えられればと思います」

宮川美保「筒鳥香奈子 (つつとり・かなこ)役の宮川美保です。香奈子は小夜のクラスの担任で化学の先生、いつもミニスカートをはき、白衣の良く似合う男性に人気の女性教師です。ただ2話演じてきて、女の子にもモテそうな明るい雰囲気も持ち合わせているので女性にも人気のあるところも意識をしています」

――第2話までのアフレコを終えてみての感想や作品の印象を教えてください

水樹「とにかく続きが気になる作品だと思います。ただ今後については監督からは内容を3話までしか知らないと言われ、その先を教えてもらえないでいます(笑)。小夜の戦いの目的や『古きもの』の存在そのものがまだ謎ですけれど、小夜は大好きな人たちを守るために迷うことなく戦っている。曇のない真っ直ぐな気持ちをもってアフレコに臨んでいます」

藤原「好きな言葉は努力。藤原啓冶です」
一同「(笑)」
藤原「そうですね……たしかに深読みしてもしょうがないので、数少ない持ちえたる情報のみを頼りに演じてます。監督からは"学園ラブコメディ"と、先の展開を分からせないように煙に巻いている感じがします(笑)。見える状況だけで演じていくしかないのですが、先の展開が気になって仕方ありません」

野島「『BLOOD』作品にはいくつか関わらせていただいていて、今回で3回目になるのですが、今回の作品は今までの僕のイメージの中にある『BLOOD』とはまったく違う感じになっているので、いい意味で、見るものを裏切ってくれると思います。小夜ちゃんがいて、日本刀を持っているといったところはこれまでと一緒ですが、すごく面白くて楽しめる作品になっているというのが僕の中では意外であり、好きな部分でもあります。そういった意味では、本当に学園ラブコメだな、なるほどなと思えるのですが、これからの展開で、どこまでラブコメになっていくのかが注目ですね(笑)。また、僕が演じるキャラクターはあまりにもいい人で、こんなにいい人はこの世の中にいるわけがないと思ってしまうのですが、その彼がこの先変化するのかしないのか? それも楽しみにしながら演じています」

浅野「小夜ちゃんにはけっこういろいろな感情、焦ったり、喜んだり、ちょっとしょんぼりしたりといったところが出てきているのですが、ほかのキャラクターはほとんど、まだ一面しか見せていないんですよ。柔和な人はどこまでも柔和な顔しかしないし、双子はずっと双子だし、それはキャラクターなんですけど(笑)、セクシーな人はずっとセクシーみたいな感じで、まだまだ本心を見せていないという感じなので、一体これが今後どのようになるのかなって思っています。私のキャラはきっといい人のままだと信じてます(笑)」

福圓「この先の展開がまだ分からなく、キャストの間でも今後の展開の話題で持ちきりなんです。2話になってようやくキャラクターの関係性がより見えてきたので、演じていて楽しいです。それぞれキャラクターがとても魅力的なので、みんなとの関わりがもっと深くなっていったらいいなと思っています」

阿部「個人的に『BLOOD』作品が好きで、ずっと観ていたのですが、今回の作品は、それらとはけっこう違う感じになっていて、何か小夜の楽しそうな生活みたいなものが基本として描かれていて、"戦い"は後付と言いますか、"結果"みたいな感じになっています。戦うために生きているというよりは、小夜の日常生活みたいなところがかなり強調されているので、今のところ"学園コメディ"ぐらいまではいっているのではないかと思います。これから"ラブ"はどうなるのかわかりませんが(笑)」
鈴木「(阿部に向かって)ラブ担当?」
阿部「ラブ担当しちゃう?(笑) 学園BLOODコメディぐらいにはなるのかなみたいな」
鈴木「ああ、(『BLOOD-C』の)『C』はそれか」
阿部「なので、自分も今後がどうなるのか非常に楽しみなので、頑張っていきたいと思います」

鈴木「先が気になるというところも魅力ではありますが、慎一郎が無口なキャラだということもあるので、絵で見せるシーンが多いと感じていて、絵の表情や仕草で見せるのはアニメではとても珍しいなと思いました。そんな中でも小夜のアクションが個人的に好きで、とりわけ"古きもの"たちとの戦いでは、一瞬の静寂から激しい戦闘へ、そのコントラストが魅力の1つではないかと思い楽しんで見ています」

宮川「先生という役をいただいたときは、どんな形で絡むんだろうと思っていたのですが、ここまでいいスパイスとして作品に登場しているなと印象を持ちました。これからも最終話まで生き残って(笑)、ちゃんと見守っていけたらいいなって思っています。『BLOOD-C』というタイトルを聞いたとき、すごくおどろおどろしいものをイメージしたのですが、今のところそんなところもなく、今後の展開を私も楽しみにしてます」

――水樹さんはエンディングテーマを担当なさいますが、どのような曲かを教えていただけますか?

水樹「妖艶な雰囲気の和風テイストな中にも、どこかなつかしさを感じる歌謡曲、ロックの要素も取り入れた新しい形の曲になりました! 今回、作詞も担当させていただきました。本作のサブタイトルが百人一首からフレーズを取っていることから、作品の世界観とリンクするように文語調の言葉をチョイスしています。とても気合を入れた1曲になっていますので、ぜひみなさんに聞いていただきたいと思っています。毎週エンディングまでぜひ見てください!」

――それでは最後に、放送を楽しみにしているファンの方々へのメッセージをお願いします

水樹「とにかく観てください。映像も美しく、シナリオもいろいろな伏線が張られており、少ないセリフの中にも、いろいろと緻密な計算が施されているような気がする、独特な空気を持つ作品です。特に小夜のアクションは1対1で戦うアクションなので、カッコよさに加えて美しさがあります。やはり女性が行う戦闘なので、ただ激しいだけではなく、優雅に魅せるという部分もたくさん描かれているので、そのあたりの、日常のシーンとはがらりと違う"温度差"をぜひ楽しんでいただければいいなと思います。よろしくお願いします」

藤原「戦闘シーンの厳粛でピンと張り詰めた空気感がスキです。更にはちょっとした会話の中に裏があると感じさせるムードも作品の魅力になっていると思います。世代を超えた普遍的な作品になること請け合いです」

野島「一言で言うと、この作品は"和風SFホラーチャンバラ学園ラブコメミュージカル"です。昨今、このような作品はありません。楽しいこと請け合いでございます。ぜひぜひ皆さん期待して観てください」

浅野「小夜が歌う鼻歌がとっても可愛くって、ついつい守ってあげたくなります。ツッコミどころ満載の鼻歌をわりと長く歌うのですが……」
水樹「そうそう、長いの(笑)。心が折れそうになるのを頑張って奮い立たせています(笑)」
浅野「そこもすごく面白いですし、毎回、キャラクターたちの新しい面が見えてくるのではないかと思いながらとてもワクワクしているので、観ていただける方も毎回展開を楽しみにしていただける作品になるのではないかと思っています。まだ何もわからない状態ではありますが、きっと面白い、ビックリ展開があるのではないかと思うので、ぜひ最後まで楽しみんで観てください」

福圓「普通のアニメーションと同じ尺のはずなのですが、すごく短く感じるんですよ。それだけ飽きさせない要素がたくさん詰まっている作品なんだと思います。すごく面白い絵作りになっていますし、世界観もすごくおしゃれで、きれいです。エンタテインメントとしても楽しめる作品になっておりますので、ぜひよろしくお願いいたします」

阿部「僕自身、次の週の台本を受け取るのが楽しみなんです。なのできっとみなさんも次の週まで待ち遠しい気持ちになってくれると思っています。水樹さんはミュージカルを担当され、僕はラブコメのラブの部分を担当します(笑）。どうぞみなさん楽しみにしていてください」

鈴木「台本をもらうことが楽しみになっている感覚を久しぶりに味わう作品です。自分が楽しいと思っていることを、これから見ていただける人にも体験していただければな。歌に、双子に楽しめる要素が満載ですのでぜひ見てください」

宮川「最終話まで、男子にも女子にも愛される色っぽい先生を演じていきたいと思います」

――ありがとうございました

TVアニメ『BLOOD-C』は、MBSで2011年7月7日より毎週木曜日の25時40分～ (※初回放送は25時55分～)、TBSで7月8日より毎週金曜日の25時55分～、CBCで7月13日より毎週水曜日の26時00分～、それぞれ放送開始予定(放送開始日、放送時間などは都合により変更になる場合がある)。

■TVアニメ『BLOOD-C』おもなスタッフ
監督 / 水島努◆原作 / Production I.G、CLAMP◆ストーリー・キャラクター原案 / CLAMP◆原作監修 / 藤咲淳一◆シリーズ構成 / 大川七瀬 (CLAMP)◆ 脚本 / 大川七瀬・藤咲淳一◆アニメーションキャラクターデザイン / 黄瀬和哉◆総作画監督 / 後藤隆幸◆美術監督 / 小倉宏昌 (小倉工房)◆撮影監督 / 荒井栄児◆編集 / 植松淳一◆音響監督 / 岩浪美和◆音楽 / 佐藤直紀◆アニメーション制作 / Production I.G

■TVアニメ『BLOOD-C』おもなキャスト
更衣小夜 / 水樹奈々◆更衣唯芳 / 藤原啓治◆七原文人 / 野島健児◆網埜優花 / 浅野真澄◆求衛のの・ねね / 福圓美里◆鞆総逸樹 / 阿部敦◆時真慎一郎 / 鈴木達央◆筒鳥香奈子 / 宮川美保
(C)2011 Production I.G, CLAMP／Project BLOOD-C TV