俳優の西田敏行、玉山鉄二らが11日、東京・有楽町のTOHOシネマズ日劇2で行われた映画『星守る犬』の初日舞台あいさつに出席した。

左から、玉山鉄二、西田敏行、川島海荷、水前寺清子 拡大画像を見る

映画『星守る犬』は、村上たかしの同名コミック(双葉社刊)が原作のロードムービー。北海道の山中で放置されたワゴン車が見つかり、その中から中年男性と犬の遺体が見つかる。遺体の処理を請け負った市役所福祉課に勤める青年・奥津京介(玉山鉄二)は、わずかな手掛かりをもとに、途中で出会った少女・有希(川島海荷)と共に、男と犬の足取りを辿る旅をする。男―おとうさん(西田敏行)と愛犬・ハッピーの軌跡を辿る旅は、東京から始まり、遂に北海道の最後の場所まで辿り着くが…というストーリー。

西田が「泣いた? お客さんの顔を見て感動して頂けたと分かります。この映画は、僕の宝物です」と語りかけると、観客は大きな拍手を送った。舞台あいさつには、川島海荷、瀧本智行監督も登場。「感情がなだらかな抑揚のない役だったのですが、余白を大事にするよう心掛けました」(玉山)「この映画はロードムービーなので、私たちも撮影をしながら旅をしてきました。映画を観るとその旅の思い出が蘇ってきます。」(川島)とそれぞれが撮影を振り返った。

おとうさんの足取りをたどる奥津京介役の玉山鉄二

水前寺清子がサプライズで登場

京介と旅する少女・有希役の川島海荷

"おとうさん"の話題が出ると、西田は「(おかあさん役の)岸本加世子さんに離婚届を突き付けられた時は、背筋が凍りついたね。男は適当に考えてるけど、女性は熟慮に熟慮を重ねて結論を出す。そうなったら男は何も言えません。はい、すべておしまいってなっちゃう。」と自身の夫婦論を披露。一方、17歳の川島は「家ではお父さんに対して、たまに反抗してしまいます。私の年代はみんなそうかもしれないけど……。本当は、お父さんお仕事頑張ってって言いたいです」と話した。

また、出演者にサプライズで水前寺清子が登場。劇中で"おとうさん"が口ずさんでいる「三百六十五歩のマーチ」を歌いながら登壇すると、西田が感動のあまり涙する場面も。水前寺から「これからもやさしいお父さんでいて下さい」と花束を贈られ、「お父さんをやっててよかったぁ」と感激しきりだった。