英国の大英図書館は19世紀に出版された歴史的価値の高い蔵書をデータ化し、iPadで読むことのできるアプリ『British Library 19th Century Historical Collection』の無料配信をスタートした。
『British Library 19th Century Historical Collection』には現在、大英図書館の膨大な19世紀の蔵書のうち、1千冊を超える本が収録されているが、夏以降はこれを6万冊に増やす予定だという。すべての本は知的財産権のないパブリックドメインで、紀行や博物学、フィクション、哲学と多岐に渡るジャンルをカバー。メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』や、チャールズ・ディケンズの『オリバー・ツイスト』などもラインナップされている。
経年の黄ばみや汚れ、書き込み、そして遊び紙もそのままデータ化してあることで、より歴史の息吹を感じ取ることができる。
アプリの開発を手がけたBiblioLabsのMitchell Davisは「世界中のiPadユーザーにこの歴史的な本を届けることができて嬉しい。ブラウザベースではここまで好奇心を揺り動かすような古書とのふれあいを実現させることは難しかったが、iPadによって可能となった」とコメントしている。