ソニーは9日、3D映像に対応した家庭用ビデオプロジェクター「VPL-HW30ES」を発表した。発売は7月25日。価格はオープンで、市場価格は37万円前後と予想される。なお、3D映像を楽しむためには、オプションの3Dメガネ「TDG-PJ1」と、3Dシンクロトランスミッター「TMR-PJ1」とが必要となる。両オプションも7月25日発売で、価格はオープン。市場価格は、TDG-PJ1が1万円前後、TMR-PJ1が8,000円前後と予想される。
本格的なシアタールームでなくても3D映像が楽しめる、家庭用ビデオプロジェクター「VPL-HW30ES」。上位機種と同じ「ハイフレームレート対応フルHD SXRD」を採用したことで、3D映像だけでなく2D映像のクォリティも、従来機種よりもアップしている |
VPL-HW30ESは、昨年11月に発売した上位機種「VPL-VW90ES」と同じ「ハイフレームレート対応フルHD SXRD」(0.61型/約1920×1080×3)を採用するプロジェクター。SXRDは、反射タイプの液晶デバイスで、高い開口率と応答性の速さといった特徴を持つ。ハイフレームレート対応フルHD SXRDは、このSXRDを240Hzで駆動し、フレームシーケンシャル方式の3D映像表示を実現するというもの。偏光方式ではなくフレームシーケンシャル方式を採用することで、1系統の光学系で、3D表示を実現している。
VPL-HW30ESは、VPL-VW90ESに比べて、約2.7倍の明るさの3D映像を実現。遮光カーテンを引いたリビングルームといった環境でも、3D映像を楽しむことが可能だ。しかし、明るさのために単純にランプの輝度を上げただけでは、クロストークの発生が目立つことになる。そこでVPL-HW30ESでは、LEDバックライトを採用した3D対応液晶テレビなどで行われているように、左目用/右目用のそれぞれのフレームが表示されているときには輝度を大きく上げて、フレームを書き換えているときには輝度を落とすという処理を行い、クロストークが少なく、しかも明るい3D映像を実現している(ダイナミックランプコントロール)。これを可能にしたのが、新開発のランプとその制御のための周辺回路。同社によると、高速な点滅を繰り返しているにもかかわらず、それによってランプの寿命が短くなるということもなく、また、ランプの光量の変化による色味や階調の変化も起こらないとのことだ。
光源 | 200W高圧水銀ランプ |
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レンズ | 1.6倍手動ズームレンズ(f18.7~29.6mm/F2.50~3.00) |
レンズシフト量 | V:+/-0.65V、H:+/-0.25H |
投射サイズ | 40~300型(16:9) |
輝度 | 最大1,300lm |
ダイナミックコントラスト比 | 最大70,000:1 |
入力端子 | HDMI×2/コンポーネント×1(Y Pb/Cb/Pr/Cr)/INPUT A(アナログRGB/コンポーネント/D-sub15ピン) |
消費電力 | 最大300W |
本体サイズ | 407.4(W)×179.2(H)×463.9(D)mm |
質量 | 約10kg |