5月31日~6月4日の5日間、台湾・台北市で開催されたCOMPUTEX TAIPEI 2011では、Android搭載タブレットやiPad/iPhone向けのケースやチャージャーなど、モバイル向け製品もいくつか展示されていた。その中でも特に目を引いた製品を前後編で紹介する。
スマートフォンを収納してタブレットに
ASUSTeK Computerが現地で発表したのが「Padfone」。スマートフォンとタブレットを合体させるという独自の仕様が特徴だ。手のひらサイズのスマートフォンと10.1インチの大画面タブレットを合体させることで、1つのSIMで2つのデバイスで3G通信できる。
外出先ではスマートフォンで操作をして、大画面が必要なときや自宅ではタブレットを利用、といった使い方が可能で、タブレット側とスマートフォン側でのアプリの切り替えもシームレスにできるという。より大きなバッテリを搭載するタブレットに接続することで、スマートフォン側の充電も可能。タブレット側の機能は「最小限」(説明員)で、スマートフォン側の方は高機能になるという。
現時点ではモックレベルで、動作する端末はブースになく、スペックの詳細も明らかにされていないが、タブレットのモックにはAndroid 3.0(Honeycomb)の画像が張り付けられていた。発売時期も明確ではなく、今年末までには発売する予定。価格は未定で、世界で販売するが、日本での発売予定に関しては「事業者が採用してくれれば恐らく(登場する)」(同)という返答だった。
合体といえば、国内でも発表された「Eee Pad Transformer TF101」もブースで注目を集めていた。Android 3.1、NVIDIA Tegra 2、10.1インチワイド液晶を搭載するなどのハイスペックなタブレットだが、大きな特徴はキーボードドックに差し込めば、ノートPCのような形状になって操作できるという点。本体に加えてキーボードドック側のバッテリも併用すれば最長16時間の駆動が可能とされている。台北ではすでに2万元程度で販売されている。
国内のリリースでは、搭載OSはAndroid 3.0で順次3.1へアップデートするとのこと。会場ではAndroid 3.1の搭載もアピールしていた。GoogleのMovie Rentals、Music Betaアプリや、改善されたブラウザ、メールなどが搭載されるほか、USBゲームコントローラーのサポート、Flashのパフォーマンス改善も追加。さらにグラフィックスの性能が30%向上するという。
ASUSのブースではそのほか、7インチタブレットの新製品「Eee Pad MeMO 3D」も展示。裸眼立体視に対応した3D液晶を搭載し、付属のスタイラスペンによる入力もサポートしている。OSはAndroid 3.0。
Eee Pad MeMO 3Dは、チップセットにQualcomm Snapdragon MSM8260 1.2GHzを採用、1GBのメモリ、32GBのROMを搭載する。このほか、無線LAN 802.11b/g/n、Bluetooth 2.1、HSPA+/W-CDMA、GSMをサポート。カメラは5メガの背面カメラと1.2メガのフロントカメラを装備し、micro HDMIも備えている。バッテリは4,400mAhで、本体サイズは201×118×13.37mm、425g。
音声通話用にBluetoothハンドセットが付属するのも特徴で、7インチタブレットながら音声通話や音楽の聴取にも活用できるように配慮されている。発売はQ4を想定していると言うことだ。