こんにちは。一日3時間をニコニコ動画に費やすダメ社会人、山田井ユウキです。

今日もさっそく最近流行の動画や埋もれている良動画を独断と偏見で皆さんに紹介していこうと思います。選ぶ基準はただ一つ、僕の趣味です!

アカウント数が2000万人を超え、プレミアム会員だけでも126万人となったニコニコ動画。これだけの人数になるとユーザーの層も本当に様々で、中には信じられないような物事に挑戦し、それを記録してニコニコ動画にアップしている人もいます。

今回はそんな"スゴイ人々"の中から、サバイバル愛好家のカメ五郎氏をご紹介したいと思います。

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……さて、いつものように動画を紹介しながら解説していくわけですが、今回の動画には虫のアップや動物の出血シーンなどが含まれます。苦手な方はくれぐれもご注意ください。

ということですべての始まりとなった動画がこちら。

投稿者のカメ五郎氏は本業は会社員のサバイバル愛好家(ニコニコ大百科より)。約1年前に多摩川河川敷で2泊3日を過ごす動画をアップし、以降「西丹沢シリーズ」「新島シリーズ」を投稿し続けて現在に至ります。

これだけだと単なるキャンプ動画にも思えますが、彼のすごいところは食料や飲み物など生活のすべてを自給自足でまかなっているところ。たとえば山菜や魚はもちろんのこと、ヘビやカエル、果ては虫に至るまで様々なものを的確に調理し、当たり前のように食しています。

この時点でもう普通の人には無理な領域なのですが、カメ五郎氏は別に単なる"何でも見境なく食べる人"というわけではありません。驚くべきはそのサバイバル知識の豊富さで、手に入れた動植物が食べられるかどうかを即座に見抜いたり、初めてと言いつつものすごい手際の良さでヘビをさばいたりと、どう考えても素人ではありません。冒険家のベア・グリルスを尊敬しているとのことですが、尊敬しているというだけでこれほどの技は身につくはずがないので、何かしら訓練を受けていたのでは……と、つい想像が膨らんでしまいます。

そんな彼のポリシーは「足りないものは作る、拾う、我慢する」とのことで、これは全シリーズ通して一貫した方針。物で溢れかえった現代社会へのアンチテーゼ……なんていう大げさなものではないかもしれませんけど。

二作目となった西丹沢自給自足生活は、多摩川よりも1日延びて3泊4日に。動画編集に慣れたのか動画のテンポもよくなり、さらに見やすくなりました。相変わらずハイレベルなサバイバル生活を見せてくれているのですが、二作目ということで視聴者もわりと慣れてきており、少々のこと(ヘビを食べたりとか)では驚かなくなっているのが面白い。コメントと一緒に楽しむニコニコ動画ならではと言えますね。

またカメ五郎氏のすばらしいところは、ともすれば条例やマナーに反してしまいそうな自給自足生活を、きっちり法律やマナーを守りつつ行っているところ。たとえば鳥類や哺乳類は捕獲しないし、漁区にも入りません。さらに獲った食材はちゃんと完食し、また食事の際、食材にきちんと感謝の気持ちを述べる姿勢には、視聴者からも賞賛の声が寄せられているようです。

そんなカメ五郎氏は今年の5月15日より新島自給自足生活を開始。現在も新島での生活が続いているようです。ちなみに新島とは東京から約160km離れた太平洋沖の離島。何だかどんどんスケールがアップしていますね……。

ちなみにカメ五郎氏はこのシリーズ以外にも動画を投稿しており、それが「自然を食べよう!」シリーズ。虫やらヘビやらが出てきていた自給自足生活シリーズに比べるとずいぶんホンワカした雰囲気で、内容もたんぽぽコーヒーとか、炒りマテバシイとか平和そのものです。これくらいなら日常生活で使う機会がひょっとしたらあるかも? ……いや、やっぱりないか。

新シリーズが始まるたびに新たな発見があるカメ五郎氏の自給自足生活動画。今後の動画が待ち遠しいですね。

あ、そうそう、最後にこれだけは書いておかないといけないのですが、くれぐれもカメ五郎氏の真似はしないようにしてください。動画でも説明がありますが、虫や植物の中には毒を持つ本当に危険なものもいます。カメ五郎氏はちょっと特別なので、僕らは大人しく動画を見て楽しむことにしましょう。

勝手エヴァンジェリスト・山田井ユウキ

1980年生まれ。レビューサイト「カフェオレ・ライター」で、映画、漫画、ゲームなどを独自視点からレビューする他、「builder by ZDNet Japan」「ハリウッドチャンネル」など各種媒体で記事を連載中。どんなに忙しくても一日数時間ニコニコ動画に費やすという、社会人としてあるまじき生活を謳歌中。好きな動画ジャンルはゲーム実況、ボカロ、他エンタメ系全般。

(タイトルイラスト:3P3P) ※本コラムで紹介している動画は、作者やサイトなどの都合により削除されることもあります。あらかじめご了承ください。