福田歯科医院 院長の福田智英先生

歯への健康意識が高まる中、電動歯ブラシを利用している人が増えている。そうした中、東京・北区の福田歯科医院 院長の福田智英先生は「間違った歯磨き剤選びで表面のエナメル質が傷ついたり、歯の根元を刺激して知覚過敏を引き起こしたりする危険性もある」と警鐘を鳴らしている。

電動歯ブラシと手磨きの歯ブラシでは、歯磨き剤を変えなくてはならないことは意外と知られていない。福田先生は「一般的な歯磨き剤に配合されている歯を白くする『研磨剤』と泡立ちをよくする『発泡剤』入りのものは電動歯ブラシには向いていません。研磨剤が入っている時は必要以上に歯の表面を削りすぎてしまいます。特に食後すぐ、口の中が酸性に傾いている時は、歯が解けやすくなっているので、より注意が必要です」と話す。

また、「泡立ちをよくする発泡剤が入っていると、泡がクッションになって汚れが取れないばかりか口の中に刺激が強すぎて長い時間磨けないことが問題です」と分析する。

それでは、電動歯ブラシユーザーにとって、歯磨き剤選びで気をつけなければならないことは何だろうか。「良い歯磨きとは、歯茎を長時間刺激して、質のいい唾液を多く出すこと」と福田先生は指導。ジェルタイプの歯磨き剤は歯ブラシの滑りをよくするのでお勧めだとしている。