2016年、リオデジャネイロにて行われる夏季オリンピックから正式種目となった「7人制ラグビー」は、密集でのパワープレーはきわめて少なく、選手がピッチを走り回るスピーディなゲーム展開を楽しめ、ラグビー初心者でも観戦しやすいとされる。

15人制とルールは同じだが、フォワード3人、バックス4人の体制で、選手も15人制よりスマートでシャープな体格なのが特長。体格より個人の能力で差がつくため、日本人向きと言える。世界では既に7人制ラグビーは広まりつつあり、サモアやニュージーランド、南アフリカ、フランス、オーストリアなどの強豪国は7人制ラグビーのスペシャリストも育成されている。2016年の夏季オリンピックで正式種目になったことで、ますます注目を集めそうだ。

日本ラグビーフットボール協会 事業委員長の稲垣純一氏

意外と知られていないかもしれないが、オリンピックの正式種目にラグビーが採用されたこと自体が初。15人制ラグビーは、オリンピックの正式種目ではないのだ。日本ラグビーフットボール協会 事業委員長の稲垣純一氏は「15人制は40分ハーフ。選手の怪我を考慮すると試合のインターバルだけで5日間が必要になるため、オリンピックの開催期間内に収まらない」と話してくれた。一方、7人制は試合時間が7分ハーフでケガも15人制に比べて少ないため、2~3日で世界大会が行えるという。

29日には、秩父宮ラグビー場にて、7人制ラグビーの国内大会「セブンズ フェスティバル 2011」が開かれた。オリンピック正式種目になったことを受け、昨年から国内でも7人制ラグビーの大会「セブンズフェスティバル」が開催されている。香港セブンズフェスティバルではビール片手に観衆が盛り上がり、コスプレをするファンがいるほどの人気ぶり。スピーディなゲーム展開もさることながら、7分ハーフのため、1日で何回も試合が見られるのが人気の一因のようだ。

2011年9月にはラグビーのワールドカップが日本で開かれる。こちらは、15人制のみだが、7人制のオリンピック正式種目採用で今後、注目度がますます高まるのは必至。稲垣氏も「7人制ラグビーは男子・女子で採用が決まった。個人の能力が求められる7人制ラグビーは日本人向き。日本代表もオリンピック出場を目指しているので、是非注目してほしい」と呼びかけた。

■最新「ラガーグルメ」って何!?

外苑前に程近い秩父宮ラグビー場では、ラグビーのポジションにちなんだラガーグルメが販売されている。ボリュームたっぷりの牛丼「プロップ牛丼」やホットドッグならぬ「ホットロック」などボリューム満点だ。7人制ラグビーを観戦する時は、是非秩父宮ラグビー場のラガーグルメにも挑戦してみてほしい。

プロップ牛丼

ホットロック