米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外で開催されているWall Street Journal主催のカンファレンス「All Things D (D9)」でのプレビューが噂されているMicrosoftの「Windows 8搭載タブレット」だが、実際のハードウェアを提供するベンダー各社は、この製品開発においてさまざまな「面倒な制約」が存在することを示唆している。米Bloombergが5月31日(現地時間)に報じている。
現在、台湾の台北市内で開催されているComputex TAIPEI 2011において、台湾Acer会長兼CEOのJ. T. Wang氏は「Microsoftはプロセス全体をコントロールしようとしており、非常に面倒だと感じている」とコメントしたという。ここでどのような制約が課されているのかWang氏は明示しなかったものの、おそらくWindows Phone 7同様にハードウェアの設計ルールをかなり細かく規定し、ハードウェアを含めた「統一的なユーザー体験」を実現しようとしているのだとみられる。
これでわかるのは、Windows 8タブレットがボタンの数や配置、形状、搭載可能な機能などをかなり細かく規定し、ベンダー間で機能的にあまり差異のない端末が出揃うことになる可能性が高いということだ。Windows Phone 7ではAndroidなどにみられるようなUIのカスタマイズがベンダー各社に認められておらず、こうした制約がWindows 8タブレットにも適用される可能性がある。また一方で、Microsoft側がWindows 8のUI部分についてもかなり作り込む可能性があることを意味する。MetroやTileといったWindows Phone 7特有のUIがWindows 8に逆輸入されることになるかもしれない。