肌の露出が増える夏に向け、ダイエットを始めている人も多いのでは? しかし、ポッカコーポレーションが現役の栄養士100名に聞いた「ダイエットに関する調査」によると、多くの栄養士が現代人のダイエットはダイエットについて間違った考え・手法が多いと感じているようだ。本稿では、管理栄養士の森崎友紀さんが語るキレイに痩せる秘訣を紹介する。
『○週間でやせる』はありえない!?
3月4日~7日にかけて栄養士免許保有者を対象に行われた同調査によると、「現代人のダイエットは、誤った考え・手法が多いと思いますか?」との質問に87%の栄養士が「思う」と回答した。誤ったダイエット方法として特に多いと感じることについては、「短期間で痩せようとする」(68%)が最も多く、次いで「単品ばかり食べるダイエットをする」(59%)、「必要以上に痩せようとする」(48%)、「食事を抜く」(39%)の順となった。
森崎さんも「急激にダイエットすることは非常に危険で、リバウンドの元になります。よく『○週間でやせる』などのダイエット特集を目にしますが、短期間で健康的に痩せるということはありえないのです」と指摘する。森崎さんによると、体重を1kg減らすには7,200kcalの消費が必要とのこと。身体の負担を考えて1カ月で体重を1kg~2kg減らす場合、個人差はあるが、およそ1日あたり240~480kcalを調整すればいいという。
大事なのは3食きっちり食べること!
それでは、栄養士にとって効果的だと考えるダイエット方法とはどのようなものだろうか。調査結果によると、ダイエットにおいてカロリーコントロールが重要だと考える栄養士が98%という結果に。ダイエット中の1日の食事カロリーをどれぐらい減らせばいいかについては、通常時より平均333kcalとなった。また、ダイエット中でも1日3回(朝・昼・晩)の食事を摂る必要があるがあるかとの質問には、97%の栄養士が「思う」と答えた。食事制限を伴うダイエットをする上で最も重要なことについては、「ストレスのない方法を選択すること」が38%で1位に。以下、2位「栄養バランスを考えること」(31%)、3位「食事を抜かないこと」(15%)と続いた。
健康的にダイエットをするポイントについて、森崎さんは「まず、3食きっちり食べること。食事を抜くことはある種の『飢餓情報』を招き、栄養の吸収を不必要に高めてしまい、太る原因となります。また、真面目な方ほど、カロリー計算に走ってしまい、途中で計算が嫌になりあきらめてしまうことが多いです。ダイエットは『無理なく続ける』ことが一番大事」と強調した。前日食べ過ぎてしまったとしても、次の日は低カロリーな食品をとって辻褄をあわせるなど、短期間ではなく長いスパンで考えることがここでも大切だとしている。
寒天やこんにゃくなど、ローカロリーな素材に注目
ダイエットにおいて効果的だと思う食材は、「こんにゃく」(18%)、「寒天」(15%)、「海藻」(13%)と昔から注目されているローカロリーな素材が上位に挙った。森崎さんも「カロリーコントロールのための食材を選ぶ際には、満足感・満腹感を得やすいものを選ぶとよいでしょう」と指摘。「寒天は満腹感が得やすい食材。さらにノンカロリーなのでカロリー計算が非常にラクです」とお勧めした。
急激に痩せようとダイエットに励んでいる人は要注意。低カロリーな食品を食べるなどして、今日からカロリーコントロール生活、始めてみては?