夏に向けて、エアコンの使い方への関心が高まっているが、ダイキン工業は「あなたとエアコンに、できること」として、節電対策をまとめている。
フィルターは2週間に1度は掃除を
エアコンが余計に電力を使ってしまう大きな原因のひとつが、フィルターの目詰まり。気をつけて掃除しているという人は多いかもしれないが、2週間に1度掃除するのが理想的だという。大掃除気分でしていた人は、日頃の掃除の一環として取り組んだ方がいいようだ。
帰宅して、室内が暑いまま冷房を入れるのもよくない。部屋に熱気がこもっていたら、まず窓を開けて換気をすると、余計な電力を使わずに済む。また、エアコンの設定温度を下げるよりも、エアコンの風量を強くする方が電気代はかからない。扇風機を併用する方法はよく知られている。体に風を当てたり、冷気を室内に広げたりすれば効果的だ。
こまめなスイッチのオンオフは逆効果
節電のつもりで手動で操作すると、かえって電力がかかる場合がある。エアコンは急に部屋を冷やすときに多くの電気を使うという。涼しくなったらスイッチを切り、暑くなったらまた入れるというのは、実は非効率。エアコンの温度調節機能に任せるべきである。
これは風量設定でも同じだ。手動で微風や弱風にするより、最も効率よく冷えるように働く風量設定機能を使った方がいい。風量が弱すぎると、部屋が冷えるまで時間がかかり、余計な電気を使うことになってしまうことがある。
室外機の状態にも目配りを
案外、忘れがちなのが室外機の状態だ。室外機が熱くなっていると、熱を捨てるのに余分な電力が必要となる。日陰に置かれているのが理想的だが、そうでない場合は植木やすだれなどで日光をよけるようにしたい。
ただし、日よけとなるものは、室外機から1メートルほど離した場所に置き、吹き出し口をふさがないように注意すべき。また、室外機用カバーをつけたままで使用するのも、放熱効果のさまたげとなるので、外した方が節電になる。
エアコン以外の工夫も
エアコンの効果をより高めるためには、室内環境への工夫も大切だ。カーテンやブラインドで窓からの日差しを遮ったりするだけでもいいし、熱をカットするフィルムを窓に貼るという方法もある。ちなみに、カーテンやブラインドの色は、光と赤外線を反射する白がおすすめ。黒などの濃い色は熱を吸収してしまうので避けたい。
最近注目されている「緑のカーテン」に挑戦してみるのも一案。すだれを窓の外に立てかけても、日よけとなるし、見た目にも涼しく感じられる。窓の外にぬれたシーツを干せば、乾く際の気化熱で涼しい風が入ってくる。また、日中、留守をするときは、雨戸を閉めて太陽光の熱を遮れば、室内の温度上昇をおさえることができる。
今年は、エアコンの設定温度を高めにする人が多いかもしれないが、熱中症には充分に気をつけたい。特に、発汗機能が低い高齢者や乳幼児には注意が必要。節電だけに気をとられて体調を崩すことのないよう、無理をしないということも大切だ。