ダイキン工業は19日、東北・東京電力管内エリアとその他エリアの20代~70代の男女600人を対象に「今夏の節電と空気」をテーマにした「現代人の空気感調査」結果を公表した。
同調査は2002年より、「空気」に関する現代人の意識を浮き彫りにすることで、日頃意識されにくい「空気」について啓蒙しようと実施されてきた。16回目に当たる今回の調査では、東日本大震災後初めての夏を迎えるにあたって、人々の節電や空調に対する意識がどう変化したのかを浮き彫りにすることを目的に行われた。
調査結果によると、節電を意識していると答えた人は東北・関東エリアでは99.0%、その他エリアでも90.3%と、非常に高い結果となった。内訳を見ると、震災をきっかけに意識するようになった「節電ビギナー」も東北・関東エリアで23.7%(その他エリアでは20.5%)いたという。震災前から節電を行っていた「節電ベテラン」が家計節約のために節電を行っていたのに対し、節電ビギナーは社会全体の電力供給を意識し、社会貢献のために節電を始めた人ではないかと、同社は推測している。
節電の影響について良くなったことを聞くと「家の電気代が安くなった」「省エネ・エコ・地球環境について考えるきっかけになった」がそれぞれ約半数を占めた。一方、悪くなった、もしくは困ったこととして、「交通機関に影響がある」「エレベーター・エスカレーターが止まっている」が3割前後だった。「特にない」と回答した人も約4割いた。
政府が呼びかける家庭での使用電力削減目標(15%)について、東北・関東エリアでは43.3%、その他のエリアでは18.6%という結果だった。なお、今夏実施できると思う、使用電力の削減目標値は、節電ビギナーで10~14%(36.5%)と、15%の削減目標を達成できないかもしれないと感じている傾向にあるようだ。
夏の節電対策として、最も効果がありそうだと思われているのが「エアコンの設定温度を控えめにする・利用しない」(78.8%)。また、電化製品別に節電効果を聞いたところ、エアコンが89.7%で他の家電を大きく引き離した。2位以下は、「冷蔵庫」(52.2%)、「照明器具」(38.5%)の順だった。