NECは16日、個人向けPCの2011年夏モデル発表に際し、発表会を開催した。発表会では2011年夏モデルのコンセプトを「多彩なTV機能の搭載や節電への配慮、それらを通じて安心・簡単・快適を追及した製品」と語り、具体的なトピックとして「地デジ化」「節電」「コンテンツのリッチ化」を挙げ、同社の取り組みを説明した。

登壇したのは、NECパーソナルプロダクツ PC事業本部 商品企画開発本部長代理の栗山浩一氏。

「地デジ化」については、テレビ機能搭載モデルを全体の1/3にあたる4シリーズ16機種に拡充したことを紹介。たんにテレビ機能を搭載するだけでなく、3波ダブルチューナーやBD-XL対応ドライブの搭載、フルHD画質での最大12倍録画の実現をはじめ、ワイヤレスTVや3D、HDDの大容量化や高音質なサウンドシステムなどの機能を搭載したことを、「1台4役」と表現。そのほか、同社が90年代から開発を続けているTV視聴ソフト「SmartVision」の歴史やホームネットワーク経由での3D番組再生など、AV機能の充実度をアピールした。

NECパーソナルプロダクツ PC事業本部 商品企画開発本部長代理の栗山浩一氏

会場には地デジカも登場し、テレビチューナー搭載モデルをアピール

「節電」について、新商品ではワンタッチで消費電力を抑える「ECOボタン」や消費電力をリアルタイムに表示できる「ECOみえグラフ」といった機能を搭載。5年前のPCに対して約60パーセントの省エネ化を実現しているという。

節電機能のひとつ、「ECOみえグラフ」では、省エネの度合いを視覚化してくれる

また「コンテンツのリッチ化」に対しては、基本性能を強化したという観点からCore i7搭載モデルの拡充など全体的な傾向について語ったのち、デザインを一新した「LaVie S」を紹介。高輝度液晶「スーパーシャインビューLED-EX2液晶」を搭載しつつも、高さ約34.8mmと春モデルよりスリムな設計を実現したことに加えて、横幅を約2mm短くするなど全体的にコンパクト化している。

栗山氏は、「Windows XPの最終モデルが発売されて約5年が経過し、この夏のボーナス期は買い替えを検討する時期ではないかと考えられる。今回の夏モデルは、そういったユーザーのニーズを対応した製品になっている」と、夏商戦への意気込みを語った。ゲストとして、フリーキャスターの西島まどかさんも登場し、新筐体になった「LaVie S」をアピールしていた。

5年前の製品と消費電力を比較するデモ。最新の製品では、ノートPCで約20W、一体型デスクトップPCで約45Wもの電力を節電できるという

新筐体となった「LaVie S」のカラーバリエーション。手前から、スターリーブラック、ルミナスレッド、シャンパンゴールド、エクストラホワイトの4色が用意される