米Googleは11日(現地時間)、Chrome OSを搭載したノートPC「Chromebook」が6月15日に欧米で発売されると発表した。
Chromebookの第1弾はSamsungの「Series 5」とAcerの「Chromebook」。Series 5はディスプレイが12.1型(1280×800)のCineCrystal LED、CPUはIntel Atom N570(1.66GHz、デュアルコア)、ストレージは16GBのSSD。HD Webカム、USB 2.0ポート×2、Mini-VGAポート、4-in-1メモリーカードスロットなどを装備する。本体サイズは29.46×21.84×2.03センチで、重さは1.48キロ。バッテリーでの連続駆動時間は8.5時間となっている。Wi-FiモデルとWi-Fi・3Gモデルがあり、価格はそれぞれ429ドルと499ドル。
AcerのChromebookは、Series 5よりもわずかにコンパクトだ。ディスプレイが11.6型(1366×768)で、重さが1.34キロ。CPUはIntel Atom N570、ストレージは16GBのSSD。HD Webカム、USB 2.0ポート×2、HDMIポート、4-in-1メモリーカードスロットなどを装備する。バッテリーでの連続駆動時間は6時間。Wi-FiモデルとWi-Fi・3Gモデルがあり、価格は349ドルからとなっている。
ChromebookはWebとWebアプリを使うことに特化したノートPCだ。核となるChrome OSは、LinuxカーネルのシェルとしてWebブラウザのChromeを採用している。「スピード」「シンプル」「安全」の3点を重視した設計になっており、Chromebookはわずか8秒で起動し、サンドボックス機能やハードウエアベースのデータ暗号化を組み合わせた堅牢なセキュリティ機能を備える。クラウドベースなので、自分の環境設定やデータがすべてクラウド上に存在するのも特徴の1つ。Chromebookが故障したとしても、Googleアカウントを使って新しいChromebookにログインするだけですぐに自分の環境を取り戻せる。
Chromebookは個人向けを想定していたが、Chrome OSを発表すると、強固なセキュリティ、アップデートや管理の容易さに関心を持った企業や学校から数多くの問い合わせが舞い込んだという。そこでGoogleはビジネス向けと教育機関向けのChromebookプログラムを用意した。これにはChromebook本体と、ユーザー/デバイス/アプリケーション/ポリシーをリモート管理するためのクラウド管理コンソールが含まれる。料金はサブスクリプション形式で、ビジネス向けが1ユーザーあたり月額28ドル、教育機関向けが1ユーザーあたり月額20ドルとなっている。
なお6月15日にChromebookが発売されるのは、米国、英国、フランス、ドイツ、オランダ、イタリア、スペインなど。数カ月中に、さらに販売国を拡大するという。