米Intelは11日(現地時間)、Sandy Bridge世代のCore iプロセッサを搭載できるLGA1155ソケット対応チップセットであるIntel 6シリーズの新製品として、「Intel Z68 Express」を発表した。従来製品のIntel P67が備える特徴だったマルチGPU機能やオーバークロック機能などに加えて、Intel H67の特徴だった統合グラフィックス機能も利用できるハイエンド向けチップセットだ。搭載マザーボードの市場投入は即日開始される。
Sandy Bridgeこと第2世代Coreプロセッサに対応した新チップセット。Intel P67と同様に、グラフィックスカードの協調動作や、プロセッサのオーバークロック設定などを利用できるだけでなく、Intel H67と同様にCPU統合型のメディア機能、Quick Sync Videoなどを利用することができる。さらにIntel Z68では、LucidLogix社によるソフトウェアソリューションである「Virtu」を利用でき、グラフィックスカードの外付けGPUと、統合型の内蔵GPUの動的な切り替えをサポートしており、処理に応じた各GPUの使い分けが可能となっている。
また、「Intel Smart Response Technology」と呼ばれるストレージ高速化技術も新たに備えた。HDDとSSDをともに搭載したストレージ環境において、両者をあわせて1台のストレージとして認識させる。その際、HDD側の大容量は活かしながら、SSD側を高速なキャッシュとして利用することで転送速度を向上させ、見かけ上は1台の高速かつ大容量なストレージとして利用することができる技術となっている。
チップセットの主なスペックは、グラフィックス用のPCI ExpressとしてPCI Express (2.0) x16×1系統 or x8×2系統を、ほかPCI Express (2.0) x1を8系統。SATAポートは最大6ポート、うち最大2ポートまでがSATA 6Gbpsで、RAIDは0/1/5/10に対応。USB 2.0は最大14ポートとなる。メモリはDDR3 1333MHz×4本までのデュアルチャンネル。統合GPU利用時の映像出力はHDMI/DVI/DPでの接続に対応している。