ヤマハはこのほど、ドイツ・フランクフルトで開催されたヨーロッパ最大級の楽器の展示会「Musikmesse 2011」で発表した新製品を紹介する国内向け発表会を開催した。
ミュージックプロダクションシンセサイザー「MOX6」/「MOX8」
Musikmesse 2011にて初披露されたミュージックプロダクションシンセサイザー「MOX6」、「MOX8」は、同社のシンセサイザー「MOTIF XS」のサウンドを継承しつつ、前モデル比で約30%もの大幅な軽量化を実現した最新モデル。MOTIF XSの音色波形355MB、あらゆるジャンルの音楽に対応する多彩な1,217音色を備え、高品位なストリングス、ブラス、ドラムといったサウンドとアナログシンセ、パッド、リードなど、幅広いシンセサウンドを一台でカバーする。シンセエンジン自体は、現在のフラッグシップ機「MOTIF XF」から、さらなる高音質化が施されているという。また、ボタン一つの簡単操作でレイヤーやスプリットなどを素早く設定できる「パフォーマンスクリエーター」機能などを活用することで、ライブステージなどでも威力を発揮するとのこと。
そのほか、本製品には、Steinberg製DAWソフトウェア「Cubase AI」やバーチャルアナログソフトシンセ「Prologue」、新開発のオルガンエミュレーター「YC-3B」などを付属。USB Audio/MIDIインタフェース機能によりコンピュータともUSBケーブル1本で接続可能だ。
発表会では、BoAやDefTechなどのR&B系アーティストのサポートメンバーを務めるキーボーディスト、Gakushi氏によるデモ演奏が行われた(左)。会場には、61鍵セミウェイテッド鍵盤を採用した「MOX6」、88鍵GHS鍵盤を採用した「MOX8」が展示された(右) |
エレクトリック・ドラム「DTX750K」/「DTX700K」
リアルなサウンドと演奏性で人気のエレクトリック・ドラムDTXシリーズにも、新製品「DTX750K」および「DTX700K」が登場した。本製品では、テクスチャード・セルラー・シリコン・ヘッドを使用した「DTX-PAD」をすべてのタムとスネアに採用。ドラマーのパフォーマンスに応える高感度と静粛性、耐久性を実現している。また、ドラムトリガーモジュール「DTX700」には、フラッグシップモデルから継承した多彩な機能と1,396の音色を備え、これらの音色とDTX-PADを組み合わせることで、リアルな演奏フィーリングを提供可能となっている。なお、DTX700Kは、USBフラッシュメモリーを接続してオーディオデータ(WAV/AIFFファイル)を読み込みや、USBケーブル1本でのコンピュータ接続にも対応しており、クオリティの高い音楽制作環境を簡単に構築できる。
そのほか、5年ぶりのモデルチェンジで全モデルのプリアンプが一新されたエレクトリック・アコースティックギター「APX/CPXシリーズ」では、2種類のボディタイプと3種類のピックアップ、これらを組み合わせた幅広いカラーバリエーションが一挙に登場した。また、同社「PHXシリーズ」に採用されている木材「カポール」を、すべてのシェル材に使用した新ドラムシステム「CLUB CUSTOMシリーズ」など、最新鋭のデジタルシンセ・サイザーやエレクトリック・ドラムから、アコースティック・ドラムやエレクトリック・アコースティックギターまで、バリエーションに富んだ多数の製品がラインアップされた。