普通の高校生がエロゲー声優に挑戦するという紺野あずれ氏の話題作『こえでおしごと!』。現在OVAとして展開されている本作だが、その第2巻となる「take:2」が2011年5月11日に発売される。
そこで、今回は主人公・青柳柑奈役のMAKO、藁園文花役の石川綾乃、能家葉月役の長妻樹里、牧野小鳥役の島形麻衣奈、そして注目の新キャラクター・海津元樹役の平尾明香がアフレコ終了後に語ったメッセージを紹介しよう。
メインキャスト陣が語るOVA『こえでおしごと! take:2』
――『こえでおしごと! take:1』と比べて演じ方に変化はありましたか?
MAKO「特に変えたというわけではないのですが、『take:1』のときのセリフが頭の中に浮かぶんですよ。柑奈は、お姉ちゃんや文花さん、日置のお兄ちゃんからたくさんのアドバイスを受けてきているじゃないですか。それがドンドンと蓄積されてきて、アフレコのときもそういった言葉を自然と思い出すんです。『あ、こういうセリフを言われたな』って。なので、作中で受けたアドバイスがそのまま演技に活きている感じです」
石川綾乃「OVAの2巻からは、先輩声優の酒波さんが登場します。文花は、これまではどちらかというと、先輩声優として柑奈ちゃんにいろいろと教えていく、いわばお姉さん的な立場のお芝居が多かったのですが、2巻では私自身にとっても先輩の声優さんとの掛け合いがあり、そのあたりで1巻とはお芝居に変化があったと思います。文花にもちがった一面が出てきていますので注目してみてください」
長妻樹里「演じ方の変化とはちょっとちがうかもしれませんが、第2巻では海津君が登場することで、学校の中での柑奈ちゃん、小鳥ちゃん、葉月の関係がさらにクローズアップされてきます。それによって、三人の高校生らしい、フレッシュな感じが見え隠れするのではないかと思いますので、そこは必見ですね」
島形麻衣奈「前回は初めてのアフレコだったのでまったく余裕がありませんでしたが、今日の収録までにドラマCDの収録やイベント、ラジオなど、いろいろなことを経験させていただいて、私自身の経験値もアップしていると思いますし、みんなの一体感もかなり上がっていると思いますので、ぜひそのあたりを感じていただきたいです」
――平尾さんは今回の『take:2』からの参加になりますが、海津元樹役を演じてみての感想はいかがですか?
平尾明香「実は海津君が最後まで自分の中に降りてこなくて……。事前に原作を読ませていただいて、自分の中での海津君像はできていたんですよ。すごく優しくて、真面目で、ちょっと不器用なところがある。これを自分の中に入れて表現するにはどうすればいいんだろうって、本当に今日の朝ぐらいまでずっと悩んでいました。でも実際に、こんなにかわいい方たちと一緒に収録を行ったら(笑)、自然と『海津君はこれだ!』っていうものが降りてきまして、ディレクターさんに少しずつ方向修正をしてもらいながら、最後には本当にリラックスして、海津君を自分の中に取り入れられたのではないかと思います。とにかく難しい収録でした」
――MAKOさんにお伺いしますが、『take:2』で初登場となった海津君についての印象はいかがですか?
MAKO「『take:1』では、柑奈がただエロゲー声優を目指すという感じだったところが、海津君が登場したことで恋愛要素が入ってきて、物語にもより深みが出てきたと思います。これまではただ恥ずかしいだけといったところも、その恥ずかしさに、ちょっと恋心的な要素も入ってきたりして、柑奈がよりかわいらしく表現できているのではないかと思いますし、そう思ってもらえたらうれしいです。海津君を演じる平尾さんもとっても親しみやすい方で、本当に今日初めて会ったとは思えないぐらい仲良くなりました。海津君の演技もとってもカッコいいんですよ。今までこの作品の場合、男の人はエロい人しか出てこなかったので(笑)、海津君の清潔感のあるところに余計グっときてしまいました」
――平尾さんの柑奈に対する印象はいかがですか?
平尾「本当に手放しで応援してあげたくなりますよね。柑奈ちゃんも、それを演じるMAKOさんも、本当にかわいいので、男の子だったら落ちない人はいないのではないかと思います。女の私でもそう思うぐらいかわいくて、本当に庇護欲がそそられますね(笑)。しかも、ただ守られているだけではなく、自分でちゃんと立とうとしている姿を見ると、本当に支えてあげたくなるぐらい素敵な子で、『彼女にしたいんだろうな、海津君』って思っちゃいます(笑)」
――『こえでおしごと! take:2』の観どころを教えてください
MAKO「まずは、わかなさんですね(笑)。あと、映像としては、小鳥と葉月のエッチな感じも初めてじゃないでしょうか。ドラマCDにはありましたが、そういう意味では新しい感じがします。個人的に思ったのは、前回はうれしそうに受け入れていたのが、今回はちょっと無理矢理な感じがしました。そういうシーンでの話ですけど(笑)。前回よりもさらにリアルな雰囲気にドキッとしてしまいました(笑)」
石川「全部がおススメなんですけど、登場人物が一気に増えたので、より賑やかにパワーアップしているところが観どころだと思います。ブルーマーチの社員の夏実さんと冬実さん、そして酒波さんももちろん注目です。あと、何と言っても柑奈ちゃんと海津君の甘酸っぱい恋愛模様にもぜひご注目してみてください」
長妻「やはりメンバーが増えたということと、学校のシーンですね。三人の仲の良い姿を観ていただけたらいいなと思います」
島形「柑奈ちゃんと海津君の青春の香りがするシーンは、本当に癒されます。そして、その周りで面白がっている葉月と小鳥にもご注目ください」
平尾「柑奈ちゃんは、『take:1』での初仕事に続く『take:2』の仕事で壁にぶつかってしまうのですが、それを何とか乗り越えようとしていくんですよ。そんな、壁にぶつかりながらも頑張っている柑奈ちゃんの姿! グっとくること間違いなしです」
――今回演じるのが難しいと思ったのはどのあたりですか?
MAKO「モノローグがものすごく多いんですよ。そして、テンポが速くて、シーンもバンバン変わっていくので、ついていけなくなって、何度も録り直しをさせていただいた部分がありました。また、同じ恥ずかしいという気持ちも、日置のお兄ちゃんに対するものと、海津君とでは微妙にニュアンスが変わってくるあたりも難しかったですね。登場人物が増えたことにより、同じセリフでも相手によってニュアンスを変えていかなければならなくなったので、ちょっと頭を混乱させながら頑張りました」
石川「今回の文花には、すごくいろいろな表情が出てくるんですよ。これまでのお姉さん的な表情だけではなく、後輩としての表情だったり、負けず嫌いなところだったり、サバサバした表情だったり、とにかくいろいろな変化があるのですが、それぞれの表情のつけ方が難しかったですね。あと、先輩の酒波さんとの関係性については、好きな子に対して素直になれずに突っかかっちゃう、そんな感じで私は捉えているのですが、そういった気持ちだけではなく、プロの現場における先輩と後輩という部分もあるので、自分自身の感情や気持ちを込めつつも、それを表に出さないように気をつけながらお芝居をしました」
長妻「今回も関西弁にかなり苦労しました……。渾身の言葉が出たときには『やった!』と思うのですが、うまく表現できないところは悔しい思いをしました。そのあたりは今後の課題です。そして、この作品で関西弁を極めたいと思います(笑)」
島形「小鳥ちゃんは感情の起伏がそれほど激しくないのですが、そんな中でも大切にしないといけない小鳥ちゃんの心の動きを表現するのがとっても難しいです。でも、それが一番やりがいのあるところでもあり、がんばったところなので、微妙に動く小鳥ちゃんの感情に気づいてもらえるとうれしいです」
平尾「自分でもビックリしたのですが、『カッコよすぎるよ』とのNGをいただきまして……(笑)。女の子の扱いに慣れている感じでカッコよすぎるので、もうちょっと柔らかくというか、ヘタレた感じにというか……。そんな海津君の朴訥としている感じを出すのが難しかったですね。あと、もともと私は声が低めなので、普通に喋っているところは問題ないのですが、ちょっと叫んだりするときに、女の声にならないよう、事前に何度も練習をしました。やっぱり、女なのに男の役をやるというのは難しいですね。でも、男の子はぜひともやりたいと思っているので、すごく挑戦になりましたし、ありがたいなって思いました」
――それでは最後に、『こえでおしごと! take:2』の発売を楽しみにしているファンの皆さんへのメッセージをお願いします
MAKO「2巻になって出演者が増え、ストーリー性もすごく出てきました。この作品は柑奈のモノローグがすごく多いので、観ているだけで柑奈に感情移入ができて、初めての人でもとても観やすい作品だと思います。映像もかなり刺激的なものになっていまして、エッチなセリフも頑張って挑戦しています。ごくごく飲むシーンでは、初めてあんな音を出しました(笑)。登場人物も増え、よりパワーアップした『こえでおしごと!』ですが、若手がたくさんがんばっている現場になっておりますので、そのあたりの初々しさも楽しんでください」
石川「登場人物が一気に増えたので、本当にパワーアップしていると思います。柑奈ちゃんはより愛おしくなっていますし、海津君が出てきたことで物語の展開もより面白くなっています。恋愛要素もありつつ、声優としてもっともっと成長したいと思って頑張る柑奈ちゃんの姿は、本当に必見です。ぜひお見逃しのないよう、なにとぞよろしくお願いいたします」
長妻「絶対に期待を裏切らないと言える中身の充実したコミカルな作品になっていますので、ぜひ期待していてください。マンガやドラマCDの今後の展開も気になります。一度観れば絶対にファンになる、そんな作品に仕上がっていると思います」
島形「私にとって『こえでおしごと!』はすごく大切な作品なので、皆さんにももっといっぱい知ってもらって、楽しんでもらいたいです。そして、『take:3』、『take:4』とリリースされないことには、葉月、小鳥の活躍するシーンが観られません(笑)。そのためには、皆さんのお力が必要です! なにとぞよろしくお願いいたします」
平尾「テンポが良くて、スピード感のある作品なので、初めて観る方にもすごく面白い作品だと思いますし、原作を読んだ方も、原作の絵がどのように動くんだろうって純粋に楽しめる作品だと思います。いろいろな楽しさ満載なので、ぜひ一度観てみてください。絶対に損はさせません。ぜひぜひ皆さんに観ていただきたいなと思います」
――ありがとうございました
OVA『こえでおしごと! take:2』は、Blu-ray/DVDともに初回限定生産特装版と通常版の2ラインナップとなっており、初回限定生産特装版には「あなたのそばに居たいです!! いつでも一緒!! イロイロ付けれる柑奈&文花ミニ抱きまくらストラップ」「紺野あずれ先生&キャラクターデザイン・清丸悟氏描き下ろしダブルジャケット仕様」「紺野あずれ先生描き下ろしコミックを収録した豪華ブックレット (設定資料・スタッフメッセージなども収録)」といった特典が用意されるので、こちらも注目しておきたい。
タイトル | こえでおしごと! take:2 | ||
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収録話数 | 第2話「ナイショで声優」 | ||
発売予定日 | 2011年5月11日 | 品番 | PCXP-50025 (Blu-ray / 初回限定生産特装版) PCBP-52163 (DVD / 初回限定生産特装版) PCXP-50026 (Blu-ray / 通常版) PCBP-52164 (DVD / 通常版) |
価格 |
9,240円 (Blu-ray / 初回限定生産特装版) 8,190円 (DVD / 初回限定生産特装版) 7,140円 (Blu-ray / 通常盤) 6,090円 (DVD / 通常版) |
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発売元 | ポニーキャニオン |
■OVA『こえでおしごと! take:2』おもなスタッフ
原作 / 紺野あずれ (掲載「月刊コミックガム」ワニブックス刊)◆監督 / 細田直人◆シリーズ構成・脚本 / 鈴木雅詞◆キャラクターデザイン・作画監督 / 清丸悟◆美術監督 / 松本浩樹◆編集 / 重村建吾◆色彩設計 / 甲斐けいこ◆撮影監督 / 中村昌樹◆音響監督 / 本山哲◆音楽制作 / ポニーキャニオン◆アニメーション制作 / Studio五組
■OVA『こえでおしごと! take:2』おもなキャスト
青柳柑奈 / MAKO◆藁園文花 / 石川綾乃◆能家葉月 / 長妻樹里◆牧野小鳥 / 島形麻衣奈◆青柳弥生 / 渡辺明乃◆日置長俊 / 千葉進歩◆横山雪平 / 水島大宙◆船木竜一 / 高橋伸也◆海津元樹 / 平尾明香◆酒波重一 / 小野坂昌也◆針江夏実 / 鈴木真仁◆弘部冬実 / 森沢芙美◆海津泰人 / 室園丈裕
(C)紺野あずれ・ワニブックス/PC |