米Googleは5月9日(現地時間)、同社画像認識ツールの最新版「Google Goggles 1.4」の提供を開始した。認識精度の向上や検索結果へのコメント機能などが付与されたほか、名刺読み取り機能の強化など、地味ながら多くの点で改良が加えられている。Goggles 1.4の対応プラットフォームはAndroid 1.6以上で、同社Android Market]よりダウンロードが可能

新バージョンにおける特徴の1つにメモ機能がある。Gogglesの設定画面で「Search History (検索履歴)」の機能を有効にすると、最大1000件までの過去の検索結果が履歴として記録できる。新バージョンでは、ここでの検索結果に対して個々にコメントを加えることが可能だ。結果表示ウィンドウの隅にある鉛筆型のアイコンを押すことでコメント追加モードになる。Googleが提案する利用例では、例えばテイスティングで気に入ったワインがあるとき、それをロゴとともにメモで記録を残しておけば、後にステーキハウスなどに行った際にメモ内に残した特定のキーワードを手がかりに検索でワインのロゴや関連コメントを探し出し、目的のワインを注文できるというわけだ。追加したコメントはそのままでは「Share」を選択しても友人とは共有されず、個々に共有コメントの内容をカスタマイズできる。このほか、画像が認識できなかったオブジェクトについても、対象のオブジェクトを範囲指定してタグやコメントを付与することで、今後の検索精度向上に利用できる場合もある。適時使い分けていくと、画像付きメモという形で利便性が高まりそうだ。

撮影した画像の認識結果ページからコメントを加えることが可能に

認識できなかったオブジェクトはタグやコメントを付与して検索結果向上に

さらに名刺を読み取ってコンタクトリストを作成する機能も強化されており、画像認識で名刺の連絡情報を読み取ってテキスト保存するだけでなく、そのままダイレクトに携帯電話内のコンタクトリストとして保存したり、あるいは素早く電話番号のみ認識して実際に電話で呼び出したりと、処理がスピーディになっている点が特徴。認識精度を単に高めるだけでなく、実用性の面から改良を加えられている点が特徴だといえるだろう。

名刺読み取り機能も強化。すぐにコンタクトリストに加えたり、そのまま電話番号のみ抽出で電話をかけることも可能に