カナダのResearch In Motion (RIM)は5月2日(現地時間)、ドイツのubitexx買収を通してiOSやAndroidなど、BlackBerry以外のプラットフォームのデバイスを含む包括的なセキュリティソリューション「BlackBerry Enterprise Solution」を提供していくと発表した。
金額等の詳細は不明だが、RIMによれば現在買収の審査過程にあるという。RIMはこれまでも「BlackBerry Enterprise Server (BES)」「BlackBerry Enterprise Server Express for BlackBerry」といった企業向けのスマートフォン端末管理ソリューションを持っているが、これにubitexxの「ubi-Suite」を組み合わせることでマルチプラットフォームにまたがる強力なセキュリティ管理ソリューションの提供が可能になるという。RIMでは同日に最新の「BlackBerry 7 OS」を発表しているが、そこでサポートされる機能に「BlackBerry Balance」と呼ばれるものがある。BlackBerry Balanceではより細かいポリシー制御のほか、端末単体で企業向けデータと個人向けデータを分離した状態で管理することを可能にする。新ソリューションでは、こうしたBalanceの細かいポリシー運用にも対応する。
また企業向け施策としては、BlackBerryと既存の企業内音声通話システムを統合する「BlackBerry Mobile Voice System 5 (MVS)」の提供も発表されている。これはAvayaのVoIPシステムやNortel Communication Serverといった従来システムへの接続を行い、BlackBerryでWi-Fiを介したVoIP通話を可能にする。
RIMによれば、BlackBerry Enterprise Solutionの提供は今年後半を予定しているという。