春が訪れると、色とりどりの世界が広がる。初夏がくると、木々の葉の青さに惹かれる。まさに「客舎 青青 柳色新たなり」という詩のとおりだ。「君に勧む更に尽くせ一杯の酒」というわけではないが、気分を高揚させて、デジカメを片手にお散歩に出かける。
今回、お供に選んだのは、ペンタックスから出ている顕微鏡デジカメ「Optio WG-1」。ボディの曲線がなんだかなまめかしいのにくわえ、「西のかた陽関を出た砂漠」でも活躍できるような、防塵、防水、耐寒性能に優れているという。普段使いのお散歩カメラでは、それほど防塵、防水性能は必要がないかとも、思われるかもしれないが、今回のお散歩は、土手。風も強い。そんなほこりっぽい日でも安心だ。
お花を拡大して撮ると違う世界が現れる
女子写真では、あんまり花の拡大写真はないかもしれない。むしろ、ゆれる花々というテーマが多いかも。でも、拡大してみると、意外な世界が広がっていく。
とある土手を下りてみると、薄桃色のかわいい花が咲いている。なにかチューリップのよう。斜め上から写すと、石ころがころがる土の上に、花が咲くという、ちょっと荒々しい写真になる。「料理」モードを使って拡大してみると、花の中までよくわかる。
でも、ちょっと迫力がいまひとつかも。そんなときには、このカメラの特長である「デジタル顕微鏡」モードを使ってみよう。おしべとめしべの形がよくわかり、花びらの内側に花粉がつく、ちょっとシュールな写真が出き上がる。デジタル顕微鏡モードでの撮影サイズは2M、16:9に固定されるが、あまり問題は感じなかった。
どんどん「デジタル顕微鏡」モードでお花の世界
デジタル顕微鏡モードを使うと、どんどん写真を撮るのが楽しくなる。屋外での花の撮影は、風が強いと苦労するが、気にせずシャッターを押しつづけよう。
一番楽しいのは、構図えらび。最初はどれくらいまで拡大できるか、ということに関心が高かったが、あまりにも拡大すると、なにがなんだがわからなくなるし、手ぶれ、被写体ぶれも多くなる。そこで、花の輪郭の一部がわかるような倍率がおすすめ。また、花によってもどれくらいの倍率がいいのか違うので、液晶モニターを見ながら、花を切り取っていこう。そして、光の向きを気をつけると、花びらをすかしたような写真も撮れてしまう。
望遠機能で野鳥を撮る!
WG-1のレンズの焦点距離は、35ミリ判換算で約28~140mmなので光学5倍ズームということ。あわせてデジタルズーム約6.7倍、インテリジェントズーム最大約33.5倍というズーム機能を持つ。
散歩していたら、きじばとが舞い降りてきた。そこでズーム機能を試してみた。さすがに、高倍率のインテリジェントズームだと、輪郭がぼやけるが、光学ズームとデジタルズームをうまく組み合わせると、大きめの野鳥もいい感じに。お散歩写真にもズーム機能が求められるってことですね。