大手書店チェーンの米Barnes & Nobleは4月25日(現地時間)、同社の電子ブックリーダー端末「Nook Color」向けに最新アップデート「v1.2.0」の提供をOTA(Over The Air)経由で開始したと発表した。このアップデートによりNook ColorはAndroid 2.2 "Froyo"ベースの標準的なタブレットとして動作可能になり、人気ゲームアプリをインストールしたり、Flashコンテンツを自在に楽しむことができるようになる。

以前より噂されていた話題だが、ついに正式発表とリリースが行われることになった。大手書店チェーンの米Barnes & Nobleは4月25日(現地時間)、同社の電子ブックリーダー端末「Nook Color」向けに最新アップデート「v1.2.0」の提供をOTA (Over The Air)経由で開始したと発表した。このアップデートによりNook ColorはAndroid 2.2 "Froyo"ベースの標準的なタブレットとして動作可能になり、人気ゲームアプリをインストールしたり、Flashコンテンツを自在に楽しむことができるようになる。

Nook Colorは2010年10月に販売が開始されたカラー液晶搭載の電子ブックリーダー。別モデルにあたる初代「Nook」がE-Ink電子ペーパーとタッチパネルのカラー液晶という2画面構成のユニークな筐体を採用していたのに対し、Nook Colorはシングルスクリーンのカラータッチパネルという標準的なタブレットの外観をしている。だが両者はAndroidをベースとしている点で共通であり、特にNook Colorについては「標準的なAndroidタブレットとして利用できないか?」といったユーザーからのリクエストは非常に大きかった。搭載プロセッサは米テキサスインスツルメンツ(TI)の800MHz OMAPプロセッサと若干非力ながら、Wi-Fi搭載モデルで249ドルの本体価格とタブレットにしては破格の安さであり、手軽なタブレット端末を安価に入手したいというユーザーには手頃な選択肢となり得る。そのため、実験的にAndroid 3.0 "Honeycomb"のインストールを試みるパワーユーザーも出現するなど、本来の電子ブックリーダーの役割とは別に、プロフェッショナルなユーザーからは違う意味で非常に注目を集めている端末だといえるかもしれない。

v1.2.0のOTAアップデートの内容については、同社サイトに記されている。アップデートで標準的なAndroid 2.2端末になることで、基本的にはAndroid 2.2に準じた機能強化が行われる。例えばパフォーマンスが大幅に向上し、Angry Birdsをはじめとする人気アプリの数々がそのまま利用できるようになる。これらはプリセットのもののか、NOOK Appsと呼ばれる形で専用ストア経由でAndroidアプリとして配布が行われている。NOOK SDKも提供されており、開発者は自身のアプリをストア内に登録できる。このほか専用電子メーラが用意されるほか、ソーシャルアプリのNOOK Friends (ベータ版)、子供向け電子ブックのNOOK Kidsなど、さまざまな新機能が利用できる。特にFroyoアップデートでの最大の特徴の1つがFlashならびにAIRサポートで、改良されたWebブラウザと合わせてFlashコンテンツもそのまま楽しめる。日本未発売の製品ではあるが、手軽なタブレット機がほしいと考えているユーザーにはお勧めかもしれない。