三菱電機は25日、BDレコーダー「DVR-BZ450」「DVR-BZ350」「DVR-BZ250」を発表した。発売は5月31日。価格はオープンで、市場価格は、DVR-BZ450が13万円前後、DVR-BZ350が9万5,000円前後、DVR-BZ250が8万円前後と予想される。
DVR-BZ450/350/250の最大の特徴は、新採用された「くるっとリモコン」。一見すると、普通のレコーダー用のリモコンだが、裏返すとテレビ用のリモコンになるというもの。写真のように、発表会会場にも、その巨大なモックが展示されていた。リモコンのレコーダー面は、6日に発表されたオールインワンテレビ「BHR500」シリーズと同様に、「見る」「予約する」「残す」ボタンを大きく配置したスタイル。テレビ面には、「三菱」「シャープ」「ソニー」「パナソニック」「東芝」「日立」「DXアンテナ」「その他」といった、各社のテレビの設定を呼び出すための専用のボタンも配置されている。これにより、使用しているテレビとレコーダーとでメーカーが異なっている場合でも、1台のリモコンで快適に操作が可能になるとのことだ。また、リモコンのボタンは、BHR500シリーズと同様に、汚れなどに強いシートタイプを採用している。
登載しているチューナーは、地上/BS/110°CSデジタルを2基(アナログチューナーは非登載)。デジタル放送の2番組同時録画に対応する。HDDの容量は、DVR-BZ450が2TB、DVR-BZ350が1TB、DVR-BZ250が500GB。直接録画が可能な光学メディアは、BD-R/RE(BDXL対応)のみ。DVDメディアへの記録も可能だが、その場合、いったんHDDに録画した後で、ダビングするというスタイルとなる。記録型DVDメディアへのフルハイビジョン記録(AVCREC)も可能だ。3機種とも、3Dのパッケージソフトの再生や放送の録画再生に対応。「奥行きアジャスター」機能も採用されており、ユーザーの感覚に合わせて映像の奥行きを変更可能だ。長時間録画は、最大12倍。2番組同時録画の際は、片方はDRモードとなるが、DRモードで録画後に、AF/AN/AEモード(2倍/3倍/12倍の長時間モード)へ変換することができる。なお、変換は電源オフ状態の時に自動的に行われるが、変換には録画したタイトルの実時間分が必要で、さらに途中で電源がオンになると変換はキャンセルされる(再び最初から変換する必要がある)。最近の各社のレコーダーでは、2番組とも長時間モードでの録画が可能という製品が増えてきているが、これに関して同社では、「2番組同時録画の際に操作の制約を少なくするための選択」で、「2番組の同時長時間録画は、次のステップ」とのことだ。また、同社のレコーダーらしく、「見どころ再生」「シーン検索」など、特殊再生機能は充実している。見どころ再生機能は、番組中のハイライトシーンを再生したり、その部分だけを分割してダビングするといった機能。従来は、スポーツ番組と音楽番組にのみ対応していたが、DVR-BZ450/350/250では、全種類の番組に対応した。シーン検索は、再生中の番組のシーンごとのサムネイルを表示し、ダイレクトにジャンプするという機能。
電源ボタンを押してから1秒以内で起動する「瞬間電源オン」モードも採用。指定した時間帯だけ瞬間電源オンモードに切り換える、ユーザーの使用パターンを学習し、使用頻度の高い時間帯のみ瞬間電源オンモードに切り換える、HDMIリンクを利用し、テレビの電源が入っている場合にのみ瞬間電源オンモードに切り換えるといった設定が可能となっている。なお、瞬間電源オンモードでは、通常のモードに比べて待機電力は多くなってしまうため(DVR-BZ450で26W、DVR-BZ350で25.3W、DVR-BZ250で25W)、常時、このモードを利用することはできないようになっている。
DVR-BZ450/350/250は、同社が「らくらくアシスト」と呼ぶ「ユニバーサルデザイン設計ガイドライン」に基づいた設計が行われている製品。大きな文字や、随所に操作案内、音声ガイドなどが採用されている。