映画『日輪の遺産』の完成報告会見が19日、都内で行われ、主演の堺雅人、福士誠治、八千草薫、佐々部清監督と原作者の浅田次郎が出席した。
映画『日輪の遺産』の完成報告会見に出席した堺雅人(左)と福士誠治 拡大画像を見る |
同作は、太平洋戦争が終戦を迎える間近の昭和20年の日本を舞台に、陸軍がマッカーサーから奪取した900億円(現在の貨幣価値で200兆円)の財宝を「秘密裏に移送し隠匿せよ」との密命が下された真柴少佐(堺)と任務のために召集された20人の少女たちを描く。
堺は「自分で把握しきれない大きな物語に参加したという気持ちです。演じた後に何か引っかかる作品ですね」と話し、「軍人だからこうだとか、形から入るともったいないと思い、作品の世界観の中で遊ばせていただいた感じです。役者の皆さんの芝居も素敵で、真柴のキャラクターが知らず知らずのうちに引き出されていきました」と撮影を振り返った。
企画の立ち上げから、完成まで4年がかかったという同作。佐々部監督は「戦争映画なのにアクションシーンがないため、資金集めがうまくいかない時期もありましたが、ようやく映画化できました、皆さんには本当に感謝したいです」とひとしおの様子で、浅田も「『日輪の遺産』は、編集者から初めて『好きなように書いてごらん』と言われて、書いた作品。そういった意味では、思い入れがある作品なんです」と話し、映画化を喜んでいた。
映画『日輪の遺産』は、8月27日より角川シネマ有楽町ほかで全国公開。