ローランドは、ドイツ・フランクフルトで開催されたヨーロッパ最大級の楽器の展示会「Musikmesse 2011」(2011年4月6日~4月9日)にて、多数の新製品を発表した。楽器を演奏する楽しみや、より多くの喜びを提案する「Better Life with Music」という同社の掲げるコンセプトを反映し、暮らしの中でより身近に、そしてより楽しく音楽を感じることのできる新ラインナップの中から、注目の新製品をピックアップして紹介していこう。
JUPUTERの名を冠した
ライブシンセサイザー「JUPITER-80」
ローランド・シンセサイザーの元祖的な存在であり、今もなお、多くのミュージシャンやアーティストに愛用されているシンセサイザー「JUPITER-8」。そのJUPUTERの名を冠した最新機種「JUPITER-80」が登場した。本製品は、同社デジタルシンセサイザーとして初となるJUPITERシリーズ。JUPITER-8にインスパイアされたサウンドは、Behavior Modeling Technologyにより、従来にない自然で豊かな演奏表現を実現したSuperNATURAL音源を全音色に搭載する。さらに、大型カラー・タッチ・スクリーンをはじめとした多彩で明快なユーザー・インタフェースを採用し、まさに同社シンセサイザーのフラッグシップモデルに相応しい注目機種となっている。
高性能/多機能を実現した
ギタリスト向けデジタルレコーダー「MICRO BR BR-80」
本製品は、わずか140gという手のひらサイズの小型・軽量ボディーに、64Vトラック/最大8トラック同時再生による本格的な音楽制作を直感的な操作で行える「MTR」モードをはじめ、お気に入りの楽曲に合わせてフレーズ・トレーニングやセッションを手軽に楽しむことができる「eBand」モード、フレーズ・アイディアやバンド練習のレコーディングなどに最適なステレオ録音が可能な「Live Rec」といった、3つのモードを搭載。これら各種モード間では、Live Recモードで録音したデータを、MTRモードへ読み込み、楽曲制作を行い、その楽曲をeBandモードで練習するなど、シームレスな連携が行えるのも使い勝手が良い。シリコン素材を採用したBR-80専用のシリコンケースとキャリング・ポーチのセット「BA-BR80S」(別売)もラインアップされており、持ち運び時も安心だ。
ストリートパフォーマンスにも最適
電池駆動対応ポータブル・アンプ「BA-55」
本製品は、可搬性に優れた小型軽量設計のボディーに、6.5インチスピーカー×2を搭載したオールイン・ワン・ポータブル・アンプ。ACアダプターまたは単3電池×8本での2電源方式に対応し、ストリートパフォーマンスなど、屋内外で気軽に利用することができる。2.4GHzデジタル・ワイヤレス方式を採用した専用の高音質ワイヤレス・マイク「DR-WM55」を1本付属。ライブステージはもちろん、各種イベントやプレゼンテーション、教育現場でのレッスン、パーティーなどシチュエーションを選ばないPAシステムとしても、手軽に活用が可能となっている。また、特徴的な機能として、本体に搭載された2基のスピーカーが、本体の設置方法に合わせて、スピーチや講義などに適したモノラル出力(縦置き)と、音楽再生に適したステレオ出力(横置き)に自動的に切り替わる、実践に即した機能も搭載する。カラー・バリエーションもブラックとホワイトの2モデルが用意されている。
今回のMusikmesse 2011では、そのほかにもパソコンを使って高音質なレコーディング環境を実現するコンパクトなUSB2.0オーディオ・インタフェース「QUAD-CAPTURE」、スーパーナチュラル・ピアノ音源とアイボリー・フィールG鍵盤を搭載したコンパクトなデジタルピアノ「FP-4F」、コンパクトなボディで本格的なピアノ演奏を手軽に楽しめる76鍵ポータブル・オルガン「C-200」など、楽器演奏を通じて様々な音楽の楽しみを提案してくれるバリエーション豊かな新製品群が発表されているので、ぜひ合わせてチェックしていただきたい。