日本エイサーは4月13日、Windows 7 Home Premium 32bit版を搭載した10.1型タッチパネル液晶のタブレットPC「ICONIA TAB W500」を発表し、都内で記者説明会を開催した。4月20日より予約受付を開始し、5月下旬の発売予定、店頭予想価格は60,000円前後。
OSはWindows 7 Home Premium 32bit版で、独自UIとなる「Acer Ring」を搭載。マルチタッチ対応の10.1型ワイド液晶ディスプレイを使ったタッチ操作で呼び出し、本体の設定機能やオリジナルのアプリケーション、Windows標準のツール類などを起動できる。照度センサーと3軸加速度センサーを内蔵しており、横画面と縦画面の自動回転が可能。また、企業向けにWindows 7 Professionalを搭載したモデルも用意される。
APU(Accelerated Processing Unit、いわゆるCPU)には、AMD FusionのOntario「C-50(1GHz)」を採用。GPUとしてAMD Radeon HD 6250グラフィックスが統合されている。チップセットはAMD A50M FCH、メモリはDDR3 2GB、ストレージは32GB SSDだ。メモリとストレージの増設や変更はできない。
LEDバックライトの10.1型ワイド液晶ディスプレイは光沢タイプで、解像度は1,280×800ドット、マルチタッチに対応する(静電容量式タッチパネル)。本体の前面と背面には130万画素のWebカメラを搭載している。バッテリは3セルのリチウムポリマーバッテリ、駆動時間は約6時間。ユーザーによるバッテリの取り外しや交換には対応しない。
主なインタフェースは、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 3.0+HS、USB 2.0×2、SDカードリーダー、ステレオスピーカー、マイク、ヘッドホン/スピーカー出力、HDMI。本体サイズは約W275×D190×H15.95mm、重量は約0.97kg。
ビジネスでもプライベートでも自由に使ってほしい
記者発表会の冒頭では、日本エイサーの代表取締役社長、ボブ・セン氏が簡単にスピーチ。2001年に初めてリリースしたタブレットPCの実機を掲げ、当時はインターネットの接続環境やコンテンツなどが十分ではなかったこともあって大ヒットはしなかったが、10年来、タブレットデバイスに取り組んできていることを紹介。
エイサーグループが世界で第2位のPCベンダーであることにも触れ、今後も規模を生かした高いコストパフォーマンスのもと、フレッシュなテクノロジーをスピーディに製品化していくと述べた。また、日本エイサーは東日本大震災の被災地/被災者に対して数々の支援を行っているが、経済活動とともに少しでも復興に役立つことを願っているとした。
新モデルの「ICONIA TAB W500」について、コンセプトやスペック/機能などを紹介したのは、日本エイサーのプロダクト&マーケティングコミュニケーション部 スマートハンドヘルド シニアプロダクトマネージャー、山下昌宏氏。
「ICONIA TAB W500」は、2010年12月に登場した14型ワイドのデュアルスクリーンタッチブックに続く、"ICONIA"ブランドの2台目となる製品。ICONIAブランドの構築は、日本エイサーにおけるラインナップの拡充だけでなく、ユーザーが求めるもの、面白いと思ってもらえるものを提供したいというメッセージを込めたと話す。ICONIAは、日本エイサーの「Aspire」、「TravelMate」、「Timeline」に続くサブブランドとなる。
重要なキーワードとしては、タッチエクスペリエンス、イマジネーション、パーソナルという3つを挙げた。実用的でビジネスでもプライベートでも自由に使える、直感的なタッチ操作によるユーザーエクスペリエンスを提供するとした。
また、「ICONIA TAB W500」はWindows 7を採用しているのも特徴だ。ゲストとして登壇した日本マイクロソフトのUX&クライアント プラットフォーム推進部 エバンジェリストの田中達彦氏は、Windows 7を選択するメリットを紹介し、「ICONIA TAB W500」を使ったタッチ操作のデモを行った。Windows 7はユーザーにとってもっとも使いやすいOSだとして、4つのおもな理由をアピール。使い慣れたソフトウェア(従来の資産)、多彩なハードウェア(多くの周辺機器などはWindowsベースで動作)、管理のしやすさ(ドメインやポリシーなど企業の使い方に合った運用)、堅牢なセキュリティ、以上の4つだ。ここ10年、セキュリティには特に注力してきており、従来のセキュリティソフトもそのまま「ICONIA TAB W500」で使えるとした。